ゲーム開発を経験したエンジニアが、今DX事業部で大活躍している理由
アプリボットアドベントカレンダー最終日の記事です。
アプリボットのDX事業部では、ソーシャルゲームの開発で得た要件定義力・開発力で建設業や製造業様向けにDXの開発ソリューションをご提供しています。
一見ゲームとDXは一番遠く見えますが、実は今DXの開発で最も最適な開発会社はゲーム会社ではないかと私自身は考えています。
なぜゲーム会社がDXの開発に一番最適なのか
事業開発で培われた、現場の要求をシステム要件に落とし込む力
DXの開発で一番課題になるのは、システムの実装ではなくシステムの要件定義であることが非常に多いです。
DXの開発を通じて業務の効率化や新しいビジネスの提供をしようとした時、現場や既存の商習慣をヒアリングしてシステムへの要求を集めることになります。
要求をそのままシステムにしようと、システム仕様で矛盾が生じるか工数が莫大になりすぎて開発コストが見合わなくなることがほとんどです。
webシステムが得意なのは、
「求められた要求の共通点を見出し、出来るだけシンプルな共通仕様を策定し課題を解決する」
ことです。
事業とシステム開発の間に入り、
・共通点を整理して共通仕様を策定する
・システムに反映しない個別の要件を取捨選択する
ことがDXの開発の成否を分ける重要なポイントになります。
アプリボットの長年のゲーム開発において、ゲームの仕様策定から開発まで一貫して自社で行ってきました。その中で
・事業、クリエイターが実現したい要件
・開発予算とシステム設計を鑑みて最適な要件
のせめぎ合いを常に行いながら、決めた予算の中で最大の成果を出す開発を繰り返してきました。
DXの開発で求められる
「求められた要求の共通点を見出し、出来るだけシンプルな共通仕様を策定し課題を解決する」
ための要件整理に対して、自社で多くのゲームを開発してきたからこそ力になれると考えています。
クラウドファーストのシステム開発
今後DXのシステム開発を行う場合、
クラウドの利用を前提とし、クラウドの性質・機能を最大限活用したアーキテクチャで開発する
ことが最も重要になってきます。
社内業務・ビジネスにおいても、デジタルをより深く活用することが不可欠な流れにあります。
自ずとシステムに求められる要件・機能は多岐に渡るようになってきました。
これらの要件や機能を全て自前で開発していては、いくら開発予算があっても足りず、また長期的に保守するのが非常に困難になります。
そこで大事になるのがクラウドを最大限に使い倒す思想です。
クラウドサービスの機能・設計思想を最大限に活用すると、より可用性の高いシステムを、よりコスト効率高く実現できます。
クラウドサービス各社は多額の投資を行ってクラウドサービスの拡張を毎年おこなっています。
例えばAWSでは日本だけでも約10年で約1.3兆円、2022年だけで約3500億円の投資(参考)をおこなっています。
アプリボットがAWS、GCPを長年使っている中でも、毎年次々に新機能や新サービスが投入されてきました。
アプリボットではクラウドの新機能・新サービスを活用することで加速度的に
・耐えられる負荷、処理速度の向上
・実現できる機能の拡張
・開発速度の高速化
を実現してきました。
アプリボットは黎明期からクラウドを使い倒す思想を貫いてきたことで、ソーシャルゲームのユーザー数が指数関数的に増える中で安定したゲーム体験を提供してきています。
ゲームを長期運用・開発するためのシステム開発
ソーシャルゲームはユーザーの皆様に常に新しい・楽しい体験をお届けするためにに、毎月のように大規模な改修・新機能追加が行われます。
作って終わりではなく、長い期間に渡って持続可能な開発が出来ることが重要です。
そのためには、
・システムのコアとなる概念を最初にしっかり設計する
・過度な個別最適を避ける
ことがとても重要になります。
DXの開発においても、システムでやりたいことの夢は広がり、相反する要求が多々出てきます。
目先では要求を叶えた方が良いシステムになりそうですが、3年、5年とより良くしていくことを考えると悪手になることが多いです。
システムは開発して終わりではなく、むしろ利用が始まってからの改善サイクルが大事です。
何をコア要素とみなし、ぶれない軸として運用していくかの見定め、システムの改善を回していけることがDXのシステムには求められています。
ゲーム開発出身のDX開発に興味のある方へ
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