ビデオ会議の効果的なすすめ方
Zoom Fatigue(Zoom疲れ)と言うStanford大学の論文についての英文メールが私の元にまわってきたのは少し前の事。note更新ネタにしようと思っていたら既に日本語記事がきちんと出ていた。同じ話しをしても仕方がないので、今回はビデオ会議に関していくつか思う所を。
Zoom疲れについて、Stanford大の論文は下記4点を主な原因として挙げている。
1. 至近距離でのアイコンタクト
2. 認知的負荷
3. 鏡を見続ける事の負荷
4. 移動出来ないこと
私は仕事柄、打ち合わせの相手が同じ国にいない事が多いので、ビデオ会議をよく使う。コロナでテレワークが始まる前から会社でも半分ぐらいの会議がビデオ会議だった。今はテレワークで全てがビデオ会議。体感的に一番辛いのは打ち合わせ続きの時、4の移動出来ないことだ。会議室から会議室への移動があれば、それが頭の切り替えにもなるが、ビデオ会議はボタン一つで次の会議。これが休憩なしで続くとしんどい。
逆にビデオ会議での難易度の高さを感じるのが人数が多くなった際に皆の注意を逸らさないようにしておくこと。人間の注意力はそうでなくても持続しないのに、複数が参加しているビデオ会議で参加者の一人一人に当事者意識を持ってもらうにはどうするか、そこは打ち合わせの企画者であれば腕の見せ所だ。参加側にしても自分が多数の内の一人で何を求められているか曖昧だと一瞬の間にチャットや未読メールの方に気が取られてしまう。
複数での打ち合わせで時間が短い時、私が大切にしているのは事前準備。理想的には関係者各位に何を目的としていて、参加者に何を求めているのかをあらかじめ共有し、参加者には必ず発言してもらい、与えられた時間より5分早く終わらせる事を目指す。
研修などで関係者の時間を取る場合は、冒頭で時間の有効活用の大切さと合わせてマルチタスクに気を取られないようお願いするのも一つの手。とは言え、それぞれ置かれている状況は異なる。自分が一人しかいない時にデリバリーがあったり、色々な事が起こりえるからその辺りは気楽に、と伝えるだけで場の空気はずいぶんと良くなる。
BBCの動画は4年前に世界を微笑みで包んだが、これはもう日常的風景。
先週は自分が30名近いグループを相手に話をしている最中にドアベルが鳴るだけでなく、ドアを開けようとガンガンと音が響き渡り、何かと思ったら鍵を持たずに家を出ていた子供達が学校から帰ってきたところだった。関係者に冒頭にアイスブレイクを兼ねて上記の話しをしていたら期せずしてそれに救われた瞬間だった。
小学校が春休みになることを思うとテレワーク中のビデオ会議には課題が尽きることがなさそうである。