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バリュー投資

バリュー投資とは、経済指標ないし、過去の株価推移などから標準価格よりも安くなっていると思われる銘柄に投資をすることです

では、まずはバリュー株のメリットとデメリットを確認していきましょう。



メリット
・下げ幅が少ない(すでに割安状態なので)
・放置が可能(大きく値動きすることがなく、基本的には長期投資なので頻繁にチェックする必要がない)
・これまでの推移を確認してるとインデックスに勝っていることが多い

デメリット
・割安状態のまま株価が上昇しない可能性がある
・長期投資はほぼ確実(上がるまで時間かかることが多い)

では、バリュー株投資を行う際に使える、ないし多くの人が使っている経済指標を紹介していきましょう。


使用する経済指標
株価と実際の企業の価値、収益力との比較なので様々な指数を使用することができる。

なので、どんな指標を使うかでかなり個人の特色が出る

一般的に使われる経済指標が

PER、PBR、ROE、PCFR(キャッシュフロー株価対比)などなど、、、
(EBITDA使ってもいい)


主に使用されるのはPERとフリーキャッシュフロー。

なぜなら主に機関投資家やアナリストはFCF、EPSを使用して目標株価を設定するから。

後述しますが、バリュー株が上昇するきっかけになるのがアナリストの情報発信だったりするので、拾われやすい指標使ってあげるといいかも

では、具体的に投資するやり方を紹介します。


基本戦略

基本的な戦略としては
① 時価総額がある程度以上1000億あるといい。なお、それ以下でも問題はないが、時価総額が少ないと、株価が上がる前につぶれる可能性がある)

長期投資になるので時間かかっても潰れにくい企業にしてあげましょう!


②自己資本比率が割と高い(理由は同じ)


③ROE(自己資本利益率)が高い。
 同業他社や同規模企業と比較する。経営戦略がうまい企業が今後上がる可能性も高い。負債などで水増しの可能性がある場合はROA(総資産利益率)などを使ってもいい。

ROEは借金で水増しできるから〜って人はROAでもいいです。しかし株価に直接跳ねるのは多くの場合ROE(純利益ベース)なのでこちらを確認してあげたほうがベター


④①~③までを満たしていて、なおかつPER,PBR(これは1以下なら割安)などの割安と思われる経済指標があれば、選択肢に入れる

なお、しっかり個別企業分析は行いましょう。

割安=買い場という風に直結はしません。多くの場合やすいのには安い理由がありますから。。。


解説と補足

・長期投資を覚悟しよう
バリュー投資とは、市場がある銘柄の割安さに気づく前に投資すること。裏を返せば市場がその株価に注目しない場合もある。(そもそも魅力的な株価ではない可能性もあり)
つまり、長期投資になる可能性が非常に高い。


・なぜその株価は割安なのか

バリュー株はその性質上小型株に多い傾向がある。しかし、大型株の中にも割安状態となっている銘柄はいくつかある。経済指標的に割安なのか、ヒストリカルに割安なのかによって今後の対応を考える必要があるため、なぜその株価は割安なのかを考えること。


・絶対に財務優良企業でなければだめ

バリュー投資をする際はファンダメンタルを重視する必要がある。なぜならバリュー株が上昇するメカニズムは往々にして、財務優良なのに割安!だと市場が判断して投資される。また長期投資になる場合が多いので体力がある=財務がいい企業であることは必要。


注目点
・インデックス投資とどっちが得??
結論から言うとバリュー株が優位。過去長い期間を取るとバリュー株は市場によって発見され、適正価格まで買われる傾向にある。しかし、ここ10年間でいうとグロース株、インデックスにリターンは劣っている。

2011年1月から現在までの米国市場の株価推移を参照してみよう。

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バリュー株のほうが伸びが大きければグラフは右肩上がりになるが、ここ10年ではインデックス、グロースをオーバーウェートしていない。こういったデータも把握しておくことを推奨する。


・具体的にどんな時に買われるの??

結論から言うと、その銘柄、ないしその会社の関連技術などが注目された場合だ。
バリュー株ではないかもしれないが、良い具体例を挙げるとするならば
「旭化成」
10月にヘッドラインも出ていない状況で寄り付き2%以上上昇した日があった。
同社出身の吉野氏のノーベル賞受賞が決まった日の出来事だった。 


「タツミ」も典型例だろう。11月末にいきなり同社の株は2日連続のストップ高まで上昇。40%上昇した。この原因は車の自動ブレーキが義務化されるとの報道が原因。


バリュー株投資はここまで急激ではないが、何かのきっかけを待って上昇するのを狙う手法になる。日々のニュースを見て次の注目エリアを予測するのも面白いかもしれない


注意点
・バリュートラップに注意する

明らかに割安状態が長年にわたって継続する状態をバリュートラップと呼びます
割とある現象で、中には10年近く株価が上がらないという企業も散見されます
理由は
①将来性の不安
②流動性の低さ
③知名度の低さ

などがあげられます。


①に関しては、財務状況が悪いなどの原因があります
②に関しては、そもそも市場に流れている株が少なければ上昇余地も少ない
③に関してはそのままです。単に注目されてません。

小型ではなく、大型のバリュー株を狙うメリットは2,3に関して心配する必要がなくなる点にあります。そのぶん①に関して厳しい目で見られるという点もありますが。


流動性については投資の際に十分に気を付けるべき点ですね


バリュートラップを回避するには?
・自社株買いをしやすい企業かどうかを見る
・配当性向に着目


バリュートラップに陥る理由のうち、大きいものが「その株に注目されない」というものです。そのため、注目される要因を満たしやすい企業について考えます。


①自社株買いをしやすい企業
これはずばり、流動性が高く(自社株買いをする株が市場にある)CFが豊富な企業(自社株買いは基本的にはFCFが豊富なときに発生する)を選ぶことです。


②配当性向に注目
バリュートラップになっても、配当が入ってくればまだ損はしにくいです。という視点で配当の高い銘柄。

元々割安な株はそこまで大きく下落しないことが多いので、この項目を追加してみました。そこまで重要視はしなくていいですが、一応考慮してもいいと思います。


結論

バリュー株投資は比較的損失を出しにくい投資手法ではあるが、個別銘柄分析を十分に行う必要がある。長期で投資しても大丈夫!という投資の王道を行くために必要なファンダメンタル分析を行う練習になるので試してみても。。。


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