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看仏連携イベントのまとめ、みたいなもの

〇はじめに

もう一か月ほど前になりますが、1月18日に大阪にて『看仏連携』というイベントに参加をしてきました。会場は大阪天王寺の大蓮寺さま。こちら應典院さんというお名前の方ががよく知られているかもしれません

このイベントは名前の通り、仏教と看護、医療を繋ぐための一歩をここから踏み出していきましょう…という目的で開催されました

プログラムも、臨床宗教師や介護カフェなど医療・福祉現場での宗教者による活動の紹介や。医療現場における宗教(者)の必要性。また今後の宗教、特にお寺さんが地域の医療福祉の中で果たすべき役割などのお話がありました。100名近い医療、福祉、宗教、そして報道の方々の参加もあり、とても熱気に包まれた場でした

すでに何人かの方がこのイベントの内容を記事にまとめられており。それぞれ内容がとても分かり易いので、ここに紹介をさせていただきます。ぜひ記事を通じて多くの方にこのイベントのことを知って欲しいです

また最後に、わたしが当日のイベントから感じたことも、併せて書いておこうと思います。良かったら、読まれてみください

〇記事まとめ

まずは、集活ラボの星野哲さんの記事です。星野さんは『「定年後」はお寺が居場所 』や『最期のお金の活かし方 遺贈寄付 』の著者さんでもあります

「未来の住職塾」を主催されていたまいてらの井出悦郎さんの記事です。お寺を外部から支える活動の視点や、西日本に残る月参りのお話もあるなど、お寺さんをよく知る視点から書かれた内容になっています

毎日新聞の滝野隆浩さんの記事です。サイトで全文を読むには、会員登録が必要となっており、全文を読めないのがちょっと残念です

いかがでしたでしょうか。会場の空気や熱気が少しでも伝われば幸いです

〇わたしのコメント
以下は、イベントの中で行われたワークショップで私が同じグループのみなさんに話した内容です。

・宗教者はもっと自信を持ってほしい

これはわたしがこのイベントと関係無く、ずぅーーっと思っていることです。個別にも、お話の出来るお坊さまには伝えています。ただこのイベントの場にいても、やっぱりまた伝えたいなぁ…と思ってお話をしました

とにかく宗教者、お坊さまはもっと自分の存在に自信を持ってほしい。社会の中のインフラ、社会資本としてお寺さんや自己の存在に対してそうして欲しい。たとえ冗談やネタでも、自分(たち)のことを卑下しちゃダメっ!

とお伝えしました。イベントの中でも、お寺さんにはポテンシャルがある。それを活かしきれていない。いまこそそれらを活かすべき、という話がありました。例えばそれは、子どもを見守場所として。また訪問看護のステーションとして。まちの保健室などの社会的処方の場として、地域包括ケアシステムを支える機能の一つとして。お寺さんは如何様にも活用できるといったことであり

お坊さまはその中で、多職種や地域の人と担う際にハブの役割を担う必要があるということでもあります

ただそれは、かつてあったお寺さんやお坊さまの姿に戻るだけのこと。なにも目新しいことではありません。これは登壇されていた方も繰り返されていました。それでも、まだ、自信のない方が多過ぎに感じます。もちろん、自信過剰も困りますが

とにかく自信を持って、チャレンジをして欲しいとお伝えしました

・忙しい医療者に医療に宗教の話をしても応じてもらうのはほぼ(絶対に)無理

もう一つは、医療者側に宗教(者)との関わりを求めたり、期待をするのはムリですよ、ということです。ただでさえ本業で忙しい方々に、それにプラスして宗教とも付き合えなんて、どう考えても無理なお話です

医療者を更に殺す気か?、とわたしでも思います

会場にはもちろん、医療者の方々もいました。ただそれはそもそもこうしたイベントに関心の高い。動ける気力のある方々です。医療者がみんなそうだとは決して思ってはいけません

ただ、1対1で医療者とお話をすれば、医療から観た宗教(者)への期待は決して低くはないはずです。死に向き合う現場に近い方ほど、その必要性は実は感じている。けど、自分たちが主体的に動いて迎え入れるまでの状態や状況、余裕が無い

そこに宗教がアプローチし、入っていくためには、やはり宗教者の側がより一層頑張らないといけないとわたしは思っています。それはなにも、臨床宗教師だけがやり方ではありません。地域包括ケアや認知症カフェ、訪問看護ステーションやまちの保健室的な活動など、お互いが近づいていく方法やチャンネルはいくつも考えられます

また宗教者であればこそ出来ることとして、医療者や福祉従事者の死生観の醸成に寄与する、という話も会場では出ていました

いまはまだ、宗教者が医療者と接点を持つこと自体が難しく。試行錯誤の段階だとわたしも思います。こうしたイベントの開催も、接点作りの機会としてぜひ活用をしていただきたいですよね

・デスカフェ、という言葉を覚えて帰って下さい

これは単なる自己紹介。半分ネタで、半分は本気でお伝えしました。こういう紹介を通じて、デスカフェという単語が医療福祉の関係者や、宗教者の方々の頭の隅に残ってもらえば儲けものです

実際ワークショップの後に、死をテーマにした対話の場に参加しましたよ、と声を掛けて下さった方もいました

やはりこういうことは、言ってみるものだと思いました

〇終わりに

以上がわたしからのレポート?となります。看仏連携に興味ある方がいましたら、ぜひ以下の fb ページのフォローをお願いします。今後いろいろな情報発信をしていくそうです

またお寺さんとお坊さまが中心となって大阪に開設される訪問看護ステーション「さっとさんが願生寺」スピリチュアルケア在宅臨床センター(HCC)にもご注目をいただけたらと思います

看仏連携、ぜひ進んで欲しいです。。

この記事が参加している募集

デス・カフェ@東京主催。ヒトやペットの区別をしない、死別・喪失のサポート、グリーフケアのお話をしています