【GRIメンバーズ特典】2023年8月マンスリーレポート
ギフト最新情報
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コラム
群れる心理 ~ハーディング現象とは~
家族で出かける夏旅行は、夏休みの醍醐味のひとつです。軽井沢や蓼科といった避暑地で散歩したりハイキングしたり、伊豆や千葉の海で泳いだり遊んだり、懐かしく夢のような想い出の数々は自分の財産でもあります。
夏の軽井沢は外国人観光客も多く人だらけです。暑いので、人を避けるために避暑地に行くのではないかと理解に苦しみます。また、スターバックスやドトールなどのコーヒーショップに常に人が集まっているのも不思議です。わざわざ、人が多い場所でPCやスマホを使用したり、読書や勉強をしても集中できないのではと心配になりますが、逆に適度な雑音と周囲に人が存在している環境の方が居心地良いのかもしれません。自宅でもなく、行動が縛られるオフィスでもない場所で、自分のすべきことをすることはストレスマネジメントにもつながります。自宅やオフィスにこもっていても、一日のどこかを別の場(広義のサードポイント)に自分の身を置くことを人間は欲しているようです。
ネット通販が進展し、買い物に行く機会が減少する傾向にあっても、多くの人は外出し、人の群れ(herd)の中に身を置くことを望んでいます。行動経済学では人間が周りと同じ行動をし、安心感を得たいとする行動心理をハーディング(herding)現象と呼んでいます。この現象は規範(意思決定に影響を与えるソーシャル・ノルム(社会的規範))的要因と情報(情報を持つ他者の行動から学ぶことは合理性が高い)的要因の2種類の要因によって引き起こされます。
PCやスマホなどで買い物が便利になっても、全ての買い物を自宅やオフィス、乗り物の中などで済ましてしまうとショッピングの面白さや様々な人との直接の出会いはなくなります。人の群れの中にいる人に対して、楽しく居心地の良い空間をこれまで以上に工夫し、提供できるかがこれからビジネスを左右することになります。
人は群れる動物であり、集団的な動機が行動の原動力となります。これからのマーケティング戦略を考える上で、人が群れる行動原理は究めるべきテーマとなりそうです。
ギフト研究所事務局からのお知らせ
GRIメンバーズ
企画型共創コミュニティ「GRIメンバーズ」。
一方的に何かを享受するだけではなく、仲間として一緒になってギフトの価値を創り出していく場です。様々な特典がついて年会費1万円。お気軽にご参加ください。
7月の新規会員情報 ※敬称略、順不同
鎌田段ボール工業株式会社
株式会社日恵物流
株式会社アイトー
株式会社サム・トータルサービス
編集後記
7月21日、ギフト研究所月例会が開催されました。今回からGRIメンバーズの皆さまが参加し、前半でギフト研究所研究員の事業プレゼンを視聴できるプログラム構成にしています。これを各月で開催していく予定です。
7月は株式会社スキマデパート様によるプレゼンテーションでした。
「世の中にあるスキマ」「もったいない」を集めて解決していくことで、世の中を良くしていく取り組みをされていて、その具体策についてお話しいただいたのですが、個人的にも大変興味深い内容でした。
「自販機」の可能性がこれだけあるものとは思ってもおらず、単にモノを販売する機械と捉えるのはもはや時代遅れです。自販機という媒体を通じて提供できることはアイデア次第でいくらでもあるのだということを教わりました。
それと視点の持ち方。
スキマやもったいないって、どこの業界でもどこの地域でも存在しているように感じます。それをまずキャッチアップできるかどうかの視点。
世の中は既にモノや情報で溢れています。だからこそゼロイチではなく、既にある何かのスキマやもったいないを探すことで無駄を減らしていくことにも繋がると感じました。
大変勉強になるお話をいただきありがとうございました。
次回は9月15日です。
プレゼンターは株式会社USPジャパン取締役 神郡慶子氏による「SX forceを活用したSDGs宣言のススメ」です。お楽しみに!
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