「季節のご挨拶」ギフト
「突然ギフト」
産地直送のシステムが定着して、とれたての魚や果物・野菜が、どこからでも誰にでも贈れるようになりました。昔は地元の方からしか贈ってもらえなかったので、そのころから考えるととても便利になりました。産地の新鮮なものを中元や歳暮のご挨拶に使えたらいいなと思い、産地の縁者に頼んで送ってもらい大変喜ばれたことを思い出します。
魚や果物には旬があるので、中元や歳暮の時期が旬に当たるものは良いのですが、旬の季節がずれていると贈る機会が少なくなります。例えば松茸の旬は、中元・歳暮の時期とは異なるのでその用途としては贈りにくいものです。そこで「突然ではありますが・・・」とメッセージを添えて、常日頃お世話になっている方へ松茸を贈ったことがあります。
この「突然のギフト」に驚かれたのか、丁寧な手書きのお礼状をいただき恐縮してしまいましたが、その後タイミングを見計らっては、お世話になっている方々へ新潟のお米や北海道のアスパラガス、解禁直後のヌーボーワインなど季節のご挨拶代わりになる旬の品を贈るようにしています。
旬のギフト
旬の時期に山形から贈られてくるサクランボ、京都山城から贈られる筍、静岡の新茶、鳥取の梨など、季節に合わせたものを贈り合うことが、本来の「季節のご挨拶」になり受け手の喜びが増すのだと感じています。
毎年自宅で梅干しを作っている方が食べごろになると贈ってくださいます。また近所に住んでいる私の叔母は自宅で旬の野菜やフルーツなどを漬物にしており、出来が良いと持ってきてくださいます。市販のものでは味わえない美味しさがあります。
「突然ギフト」から定期便へ
「突然ギフト」であっても、毎年その季節に贈られてくると定期便になり、それが季節の挨拶になります。その時期が近づくとその人のことを思い浮かべて定期便が届くのを待つのも贈答における受け手の楽しみの一つになります。
年に2回の中元や歳暮だけでなく、季節を感じられる「旬のギフト」の贈り合いも、ギフトのセンスを感じられる素敵なコミュニケーションツールになるのではないでしょうか。
ギフト研究所はコミュニケーションの高まるギフトの世界を提案していきます。
一般社団法人ギフト研究所
代表理事 山田晴久
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