【タバコ】喫煙方法の違い

タバコは吸って吐いてを繰り返しているわけではない。タバコによってその喫煙方法が大きく異なる。クールスモーキングとはよく言ったもので、よくその人に合った喫煙が推奨されている。しかし、それだけでタバコは面白いとは感じない。今回はその喫煙方法についてどうでもいいことを書く。

気流のコントロール

タバコは火を付けるとシャグ(タバコの草)が燃焼して気体になる。いかにこの気流をコントロールするかがタバコのキモとなる。

例えば、空気を取り込みながら喫煙する人もいれば、口をすぼめて喫煙する人もいる。肺まで取り込む人もいれば、口の中でふかすだけの人もいる。

一般的に、ニコチンはタールを媒介にして吸収されると言われている。もし、仮にそうだとすれば燃焼速度を上げれば自然とニコチンを吸収できる。しかし、燃焼速度が速いほど気流の温度が高くなるため、喫味が非常に辛くなる。

タバコやフィルタの種類

タバコは産地や銘柄によって味が変わる。

産地や銘柄での分け方としては、ピースはバージニア産のシャグを使っていたり、アークロイヤルはパイプタバコのシャグを使っていたりする。中には葉巻のあまりを使う銘柄もある。

タバコは本当に様々な銘柄があり、その味や香りを決めるためにメーカーがシャグの熟成期間や切り方、詰め方、紙の選定、フィルタの種類まで趣向を凝らしている。

例えば、アメリカン・スピリットは無添加・増量・オーガニックを推している。そのかわり、フィルターが他よりも厚く、燃焼時間もシャグが多いだけあって長い。

フィルタの厚みによっても味は様々である。フィルタが厚いほどタバコに含まれる微粒子が口腔内に届きにくい。フィルタが薄いとタバコ本来の味(いわゆるタール感でもちろん苦手な人もいる)を楽しめる。

吸い方それぞれ

タバコの吸い方としては、口腔喫煙と肺喫煙に大きく分けられる。しかし、それは喫煙方法の大まかな分け方であって、様々な吸い方がある。

唇に着目すると、すぼめるか僅かに間を開けるかで味が変わる。すぼめれば燃焼速度が早まり辛くなる。開ければ周囲の空気を取り込めるので味が薄くなるが辛くない。タバコによってその空気の取り込み方を変えると味も変わる。

また、舌の位置も重要で、味は舌全体で感じるものなので、舌を下げるか上げるかで味が大きく変わる。舌を上げれば味の感じ取り方が繊細になる分、タール感も感じやすくなる。舌を下げれば味がわかりにくいがタールがこびりつかない。

吸うときに口腔喫煙と肺喫煙に分かれると書いたが、フィルタや味の好みによって微妙に混ぜたりすることもある。フィルタが厚いとタール感が薄まるので、最初に口腔喫煙して燃焼させたあとに肺喫煙に切り替えることもある。

他にも鼻腔喫煙で副流煙を取り込む方法もある。微妙に鼻からも息を取り込むとその香りも楽しむことができる。もちろん、臭いタバコや辛いタバコもあるので香りの良いタバコに限られる。

このように吸い方は様々、人それぞれ、タバコそれぞれになる。例えば、ニコチンを取りたいのならば口腔喫煙と肺喫煙の両方でコントロールできる。香りや味を楽しみたいなら肺喫煙のみで唇の隙間から空気をより多く取り込むこともある。

このようなことを銘柄によって変えたりする。すると、喫煙方法によって味が変化することがわかり大変楽しい。

吐き方それぞれ

吐き方としてメジャーなのは普通に口から吐く方法だと思う。しかし、自然と深呼吸をすると鼻からも空気が出るので、吐いたときの香りを楽しむことができる。

良いタバコは深呼吸をすると良い香りがする。香りに重きを置いていないと臭かったりする。臭いタバコ、辛いタバコは深呼吸しなければ鼻が痛くならない。

結局のところ

タバコによってフィルタ、シャグの切り方、詰め方、産地、紙の種類などからタバコの味が変わる。だから、喫煙の方法を変えてその味や香り、ニコチンの摂取量をコントロールする。

人間はどうやら五感を楽しむために文化を発達させている。料理や酒もその一つになる。特に、料理はありふれた食材で食事するためにいかに味や見た目、香りに趣向を凝らすかが重要になる。その料理で出せない味として酒があり、ついでに酩酊感も得られる。

タバコもその一種と考えると喫煙方法も複雑にならざるを得ない。コーヒーですらまともに淹れるのにひたすら注ぎ続けて研究を重ねるわけで、その技量を個人の内面で楽しむのがタバコだと思う。

普段は研究していて生活が厳しいのでサポートしてくれる方がいるととても嬉しいです.生活的な余裕が出ると神が僕の脳に落書きを残してくれるようになります.