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ソーラーシェアリングを巡る昨今の情勢への雑感

最近はTwitterなどでの発信が多く、noteはしばらく書いていませんでしたが、年始と言うこともあってソーラーシェアリングを巡る昨今の情勢についてざっと書き記しておきます。

昨年末、スマートジャパンのソーラーシェアリング連載に下記のような記事を投稿しました。

実は以前にも似たようなテーマで記事を書いているのですが、今回はより総論寄りというか、「何か前提条件から考え直すべきではないか」という観点で整理をしています。

ソーラーシェアリングは増えている

農林水産省による営農型太陽光発電の許可件数の推移を見ると、国内における一時転用許可件数は着実に増えています。おそらく、令和3年度は更にこの数字を上回ったと予測しています。

また、日経新聞などを見ていても下記のようにソーラーシェアリング/営農型太陽光発電に関する企業の動きが見えてきます。

上場企業によるソーラーシェアリングへの参入も明らかに増えており、中期経営計画などにソーラーシェアリングを明記する企業も見られるようになってみました。こうした動きをまとめていくと、ソーラーシェアリングには追い風が吹いていると言えます。

懸念すべきことは何か

過去10年、FIT制度下で増えてきた事業用太陽光発電の市場を振り返り、そこからソーラーシェアリングの普及に際しての課題を考えると、大きな懸念は「不適切な事例の増加」です。ここで言う不適切とは、ソーラーシェアリングの根幹である農業生産を蔑ろにして発電事業を優先することと言えます。

確かにソーラーシェアリングは農地を活用することで、再生可能エネルギー電源である太陽光発電の導入可能性を大きく広げますし、そうした観点の事業が増えていくことは考えられます。

とは言え、何よりも太陽光パネルの下の農地で従来通りの農業生産を行うことを前提として農地の一時転用許可が得られるわけですから、そこは絶対に順番を間違えてはならないポイントです。

また、日本の農業は年間に投入されるエネルギーの98%が化石燃料によるものであり、エネルギー転換による農業生産の持続可能性を確保していくためにも、ソーラーシェアリングの活用が欠かせません。

未だに「光飽和点が~」という説明だけで、ソーラーシェアリングにおける農作物の生育を語ってしまう事業者が跋扈する状況下にあって、正確な知識・情報を啓発していく必要性を改めて痛感しています。

間もなく農林水産省が営農型太陽光発電の一時転用許可に関する通知を発出してから10年の節目を迎えるに当たって、改めて「何のためにソーラーシェアリングという技術を活用していくのか」を考えていくことが重要です。

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