ドブ川_不法占拠住宅

下水浄化~フィリピンの現状

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なぜに フィリピンでこのような開発をするのか?

       『先進国が亜熱帯の国から得て ❝喰い倒し・使い倒し❞ しているいろいろな物。
        先進国はそれらを使ったあとで、❝適切❞ に産地の人たちや産地の自然に ❝恩返し=循環❞ させているのかというと、現在でもそうではないのだと思います。
        それを思うと 日本で売られているチョコレートやバナナやマンゴーや南洋材を見るたびに複雑な思いです。
       金・物・儲けだけ、破壊したり汚したりしたまんまのやりっぱなし➜環境荒廃➜心の荒廃➜地球の荒廃。』

どうすれば ❝循環=恩返し❞ できるだろうか?
私にできることは  ❝お金かけないで使える 下水・汚水浄化設備❞ を つくることです。皆さんのご理解とご協力をおねがいいたします。
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        私は、過去2009年からフィリピンで10件近い排水処理や河川浄化に関わってまいりましたが、すべて失敗でした。
        その訳は、日本人を含む外国人が、フィリピンの事情、経済規模、気候地勢、過去と今の社会情勢、これらを理解しなかったのです。
        そして、予備実験を疎かにして設備や材料の販売をしたのです。 この失敗した日本人を含む外国人はフィリピンの人たちに迷惑をかけたのです。


フィリピンでは、おそらく他の亜熱帯諸国でも、生活排水、飲食店排水、畜産排水の処理、汚水浄化は満足に行われていないと、おもいます。

これは本来は行政の仕事です。しかしフィリピンではいろいろな事情があって行政が排水処理に取り掛かれないのです。


★その一つの事情は、
義務教育の拡大推進が優先だからです。
いまのフィリピンの義務教育は、校舎などの設備が足りないので午前午後の二部制です。それでも下の写真のようなことになってます。

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クリックして元記事をご覧下さい。   この問題は優先して急いで解決されなければなりませんので、そちらに限られた予算を使ってもいたしかたないのです。 この他にも急いで進めなければならない公共課題は多くあります。

★★ 二つ目の事情は、
大規模な排水処理場をつくる場所が無いのです。
排水処理場は水が自然に流れ落ちる低い位置につくられます。マニラ首都圏ではそのような場所に多くの人達が住んでいて、引っ越してもらえません。これは過去100年以上にわたるいろいろな事情があるからで、急に改めることは難しいのです。

下はマニラ首都圏マニラ市の海岸に近いところの住宅地です。(ここをクリックするとグーグルマップがひらきます。)

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このような密集地域では、人々は排水路の上や脇で生活しているのです。そこで、感染症や皮膚病が多くおきています。

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私が会った皮膚病の男性です。上の写真のような場所に住んでいます。腕だけでなく足首も同じでしたので、おそらく全身がこのような状態だとおもわれます。

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この解決のためには、下水・汚水浄化設備を普及させなければなりません。

★★★ 3つ目の事情は
フィリピン・亜熱帯の国々は凡そお金がありません。
そこで先進国製の高価格で維持費・電気代の高額な設備は、使えません。
                      電気料金1キロワット当たりの比較(1.22倍)
                     フィリピン: 23.73円 : 日本千葉県:19.52円
                     一人当り名目GDPの比較 (12.92倍)2017年
                    フィリピン:129位 US$2,976 : 日本:25位 US$38,440
すなわち 体感電気代は10倍です。そこで電気代が掛からない設備が要るのです。

★★★★4つ目の事情は
温帯の先進国で開発された微生物による水処理技術(説明へリンク)は、亜熱帯では使えないことが多いのです。既にフィリピンで失敗事例があります。気候地勢の違いは私達には解決できません。

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★★★★★5つ目の事情は
、下はフィリピンの排水基準です。この排水基準を満たして、フィリピンの経済規模で使える 下水・汚水浄化設備は、フィリピンでは売っておりません。
従って有効な下水・汚水浄化はできません。規制はあるが対処手段がないのです。そこで行政は実際に取締ができません。
この状態で取締をするならば、基準に違背しているすべての事業所・商店に操業・営業停止命令を出さなければなりません。一部の事業所・商店だけ営業停止したら不公平です。もしもマニラ首都圏で実行したら、すべての飲食店やショッピングモールは閉鎖されて、都市機能を失います。

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皆さんは、この ❝売っておりません。❞ について 「そんなことなかろう。」とおもわれるでしょう。
下水・汚水浄化に使う機材・資材は売っております。しかし、排水基準を満たす設備を売って  ❝責任をとる❞  業者はおりません。


このような事情で私はフィリピンで排水処理設備をつくり始めたのです。


2019年6月29日 15時47分

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