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破断した丸木弓を伏竹弓に再生  Bamboo Backed Purpleheart Bow

以前、パープルハートの単材弓を製作した。
https://note.com/greenlandermk2/n/n8dcca63f2e1a
完成までに二本、破断した。
そのうちの一本を再生してみた。

Tillering中に破裂。
繊維に沿って裂けるだけではなく、一部、繊維が断裂している。
このままでは接着できないので、一部を切断。
二回に分け、Titebond3で接着。
背側に欠損部ができるが、まとめて削りとってしまうので問題ない。
背側を削りとる。
孟宗竹。燻し竹。
燻し竹を使用したのは、単に色が良かったから。
内側を丹念に平坦化。
Titebond Genuine Hide Glueで接着。
接着完了。
断裂部が未だ弱い。
腹側の断裂部
弱い部分を削り取り、当木を作る。
Titebond Genuine Hide Glueで接着。
仕上げ
補強糸(亜麻糸)を巻いてTitebond Genuine Hide Glueで固めたが、それでも弱い。
むしろ悪化している気もする。
接着が剥がれはじめていた。
当木を除去。
再接着し、隙間をHide Glue+削り粉で埋める。
補強材を探す。筍の皮を発見。
ほぼ間違いなく、スオウチク(蘇芳竹 Bambusa multiplex f. alphonso-karri)
大量採取。
Hide Glueで接着。
整える。
亜麻糸補強。
未だ駄目。
全て分解。Hide Glueなので剥がすことができる。
繊維が断ち切れた部分が弱点になっている。
埋木を試す。断裂部を掘る。
埋木を作成。
埋まった。ここはコニシE-Setを使用。
漆+砥粉の代用、いうことで。
端材から当木を再製作。
チョークで摺り合わせながら、ざっくり削り、
紙やすりで地道に摺り合わせ、
ひたすら摺合わせ。
ピッタリ合った。
E-setで接着。
ならす。
2mm厚の薄材を補強に使う。そのまま曲げると裂けるため、水で濡らして曲面にあわせる。
曲がった状態で乾燥させた。
薄板はE-setで接着し、亜麻糸を巻いて補強。
二箇所では不十分だったため、もう一箇所追加。
亜麻糸を固めるにもE-setを使うことにした。
成功。
もう削る必要がないため、両端付近も亜麻糸で補強する。
鉄媒染した黄麻(ジュート)を杷として完成。
弦は人工シニュー5本。
170.5cm。張力 約24kg @58cm

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