静止するエスカレーターを、軽やかに歩くように。
止まっているエスカレーターを歩く感覚は、形容しがたい浮遊感を伴う。
ただの階段を歩いているのと変わらないはずなのに、いつも動いているものが動いていないだけで、脳が錯覚を起こす。
頭ではただの階段状態だと分かっているのに、脳が追いつかない。
違和感が仕事をしすぎてしまう。
エスカレーターは、それだけ僕らにとって"自然"だということだ。
慣れすぎた環境は、いつの間にか脳をフレームに閉じ込める。
これはどの場面においても同じだ。
環境が急に変化した時、その変化を頭では分かっているようで、実際には対応しきれていない。
浮遊感の中で、ふらつきながら、辛うじて前に進んでいる。
そうならないためには、エスカレーター風の階段を見つける必要があるのかもしれない。
当たり前だと思っているものは、いつも当たり前ではない。
環境の変化に戸惑わず、何が起きても柔軟に受け止められるように生きていたい。
静止するエスカレーターを、軽やかに歩くように。
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