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カフェサークル「cLuV」での思い出①

GreenFive Coffee代表の私は、北海道十勝帯広の帯広畜産大学に2016年まで在学でした。その時代に鳥とコーヒーのサークル「cLuV」を友人達と立ち上げ、主宰しておりました。思えばこの時のいろんな出来事が今に繋がっているとつくづく感じておりまして、ここでは徒然と綴っていきたいと思います。

「鳥」と「コーヒー」のサークル

今思い出しても、この二つの組み合わせは異質でしたね(笑)
サークルを立ち上げたのは、私が大学3年時の6月でした。この時点ですでに私は自家焙煎をはじめておりましたが、もっといろんな人に「焙煎したてのコーヒー」が生み出すコーヒー本来の美味しさを知ってほしいと考えるようになっていました。大学でなにかを広めるにあたり真っ先に思いつくのはサークル設立ですが、コーヒー専門のサークルに人が集まる自信が微塵もなかったため(笑)、二の足を踏んでいる状態でした。
時期を同じくして、同じような悩みを持つ、鳥(鳥見など)が趣味の友人が出来ました。その彼と話して、2テーマでサークルを立ち上げればそれなりの人数が集まるだろうということで、鳥とコーヒーのサークル「cLuV(cafe link union of Vogel:カフェで繋がる鳥の絆)」が設立される運びとなりました。
cLuVを立ち上げる話をしたのは2012年の2〜3月でした。そこからサークル名やら活動内容やらを練って、気がつけば6月になってしまっていました。いわゆる新歓時期を外してしまいましたが、いざ設立したら想像以上に大人数が集まってくれて、初回の部会ですでに13名という大所帯でした。あれは今でも嬉しい記憶として残っています。

cLuVの活動内容

cLuV(いまさらですが読み方は「くらぶ」ですw)は、鳥に詳しい彼が代表兼鳥担当、私が副代表兼コーヒー担当として、活動を開始しました。鳥の方は早朝の鳥見(バードウォッチングといった方がわかり良いですかね?)や自然の探索、コーヒーの方は豆別・器具別などの飲み比べやカフェ巡りなどを行いました。飲み比べは学内の施設や私のアパートなどで行い、いつしか「カフェ会」と称されて、みんなで楽しく取り組んでいました(カフェ会と名付けてくれた後輩は特に熱心で、自分も積極的に学びつつさらに後輩たちを引っ張ってくれる素晴らしい人でした)。
cLuVの活動は主に鳥担当かコーヒー担当がトップダウンで教える感じでスタートしましたが、想像以上に部員からも活動の意見が出てきて、こうしようああしようと試行錯誤する流れになっていきました。学祭でカフェを出店することをはじめとして、サークル外にアウトプットしていけたのはみんなのおかげです。

自家焙煎のコーヒーを広めること

cLuVの入会希望者は、多くが鳥の活動を主目的としていました。帯広畜産大学という大学の特性上、動物が好きな人が多いため、ある意味必然でしたね(笑)。そして、サークル設立に携わった私たち4人は男ですが、新入部員はなんと全員女子でした(!)。そのためといってはなんですが、ほとんどのメンバーが「カフェは好きだけどコーヒーは苦手…」という状態でした。そんなみんなに自家焙煎コーヒーのちゃんとした美味しさを伝えるために、いろいろと挑戦しました。
そもそも私が自家焙煎をはじめたのは、大学2年時の夏でした。8万円程度の家庭用焙煎機を、バイト代を貯めて購入しました。私自身、焙煎したてのコーヒーというのはその時に初めて飲んだのですが、あまりの美味しさに感動しました。それまで自分が飲んでいたコーヒーは何だったんだろうかという衝撃も受けて、ぜひいろんな人に飲んで欲しいと思うようになりました。

慢心、そして精進へ

ただ、しばらくすると私の中の慢心が大きくなっていきました。なにせ自家焙煎ですから、生半可なコーヒーよりは明らかに美味しいんです。それは、たとえ焙煎技術が未熟でもです。そして当時の私はそこそこにお金遣いが荒く、ブルーマウンテンやパナマのゲイシャなど、身に合わぬ袈裟としかいえない高級豆ばかり買っていました。身も蓋もありませんが、そりゃインスタントに比べれば美味しいんですよ。もちろん、飲んでくれる友人や先輩方も、(社交辞令もあるでしょうが)口を揃えて美味しいと言ってくれていました。
そんな中、ある後輩が私の家に来てコーヒーを飲んだときに、「まずいですね、これ」と言い放ちました。普通に考えればとんでもなく失礼な話ではありますが(笑)、それ以上に私は深い衝撃を受けました。それまでずっと「美味しい」としか言われてこなかった自分のコーヒーが、「まずい」と切り捨てられたんです。プライドとかそういう問題ではなく、自分のコーヒーをまずいと思う人間がいるという事実に、深く衝撃を受けたんです。
その後輩は、まずいと言い放った後で「自分は紅茶派だから仕方ないと思います。」と、屈辱的なフォローまで入れてきました(笑)。こうなると、私も意地がありますので「なんとしてもこいつに美味しいと言わせたい」と思いまして、そこから研究の日々が始まりました。その具体的な内容はここでは割愛しますが、半年ほどが経過し、その後輩に「美味しい」と言わせることが出来ました。今ではその後輩もコーヒー好きになり、自分で器具などを買うなどして楽しんでいます。

コーヒー本来の美味しさを広めるために

コーヒーがまずいと思っている後輩に美味しいと思ってもらえるようになった経験から、もっといろんな人に広めていきたいと強く思うようになりました。特に、インスタントしか飲んだことがない、コーヒーメーカーで淹れて数時間が経過したコーヒーを飲んで苦手になった、他人の家で缶コーヒーが出されて嫌いになった、などといった方々に、鮮度が良い(焙煎したての)コーヒーがどんなものかということを知ってほしかったのです(この気持ちはGreenFive Coffeeの理念にも通じています)。もちろん、嗜好としてコーヒーの味が好きになれないという方にまで無理に飲んでほしいとは思いません。ただ、コーヒーに対する誤解や偏見を正していきたいとは、いつも考えています。

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