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やっぱりホッとするコーヒーが飲みたい

コーヒーを飲む理由って、人それぞれ、TPOそれぞれ、って感じではありますが、私は仕事以外で飲むならば、概ねホッとするコーヒーが飲みたいんですよね。
常日頃、この銘柄なら、この焙煎度なら、この組み合わせなら、などなどと業務に関連した思考でコーヒーを飲むことが多いです。しかし、だからこそ、朝起きたときや、寝る前など、自分自身が嗜好品として楽しむ場合は、ホッとするといいますか、一息つけるコーヒーが飲みたいんです。

ホッとするコーヒーとは

では具体的に、ホッとするコーヒーってなんでしょうか?
まず、脳科学的には冷たい飲み物よりも温かい飲み物のほうが安らかな気持ちになれることがわかっています。そのため、ホッとするためには、文字通りホットコーヒーを飲むのが有効です(←)。
また後味に関しては、スッキリとキレのある爽やかなものもあれば、長い余韻が続く深いコクがあるものまで、銘柄や焙煎度によって多種多様です。せっかくホッとするなら、爽快感よりも、喉元過ぎても存在感のあるコクがある方が望ましいです。
香りについても同じことが言えます。華やかな酸味を思わせるよりは、深みのある重厚かつ芳醇な香りの方が、ゆったりとした気持ちになれます。

ホッとするコーヒーをつくってみる

以上を踏まえて、ホッとするコーヒーをつくってみます。
まず生豆ですが、グァテマラやコロンビアの典型的なウォッシュト精製の銘柄だと、酸味よりの香味になりやすいです。そのためブラジルのようなバランスの良いコーヒー感のある銘柄や、グァテマラやコロンビアでもハニー精製やパルプドナチュラル精製の銘柄を選ぶ方が、よりホッとするコーヒーに近づきます。味わいはもちろんのこと、香りも深みが出やすいです。これが甘味を強めるためにエチオピアのナチュラル精製などを加えてしまうと、華やかにはなりますが甘味がケンカしてしまい、良く転んでも複雑で面白い味わいになる反面ホッとするには遠のいてしまいます。
次に焙煎度ですが、上記のような目線で生豆を選ぶと、砂糖系の甘味が特徴の銘柄に収束すると思います。そういった甘味はフルシティロースト(中深煎り)で極大になる傾向があります。逆に浅煎り寄りにしてしまうと、せっかくの深みが弱まってしまいますので、やはり中深煎りを目指すのが無難ですね。
そして抽出ですが、器具があればぜひペーパードリップにて行いたいところです。抽出中の香りも含めて「ホッとするコーヒー」ですので、それを一番間近で感じられるドリップは最適な方法です。
とはいえ、手間がかかって大変と感じられる方もいると思います。そんな時に便利なのが「HARIOスイッチ」です。ペーパードリップと同じ味わいを、ドリップポットを使わずに、しかも複雑な技術を必要とせずに再現できます。抽出中の香りも楽しめるので、単純に当店でもイチオシの器具です。

ホッとするコーヒーのためにやらないほうが無難なこと

ここで少し方向を変えて、ホッとするコーヒーをつくる上で特にやらないほうが良い(無難な)ことをお話いたします。なお、これはあくまでも当店の考え方ですので、参考までに御覧ください(飛ばしてくださっても構いませんm(_ _)m)。

まずは「スペシャルティコーヒーを使わない」ことです。

スペシャルティコーヒーとは、産地特性が明確な、高品質なコーヒーのことです。複雑な味わいをもち、飲み口もクリアで、従来のコーヒーの概念を覆す、非常に上質な体験ができます。ただ、概ね酸味寄りのコーヒーであり、味わいが複雑すぎて、ホッとするというよりもコーヒーを楽しむという目的がメインになります。そしてスペシャルティコーヒーの大多数は、一般家庭で毎年同じ銘柄を楽しむことが困難です。また、同じ銘柄でも収穫年ごとの味わいの差が大きく、非常に楽しい半面、タイミングによっては疲れてしまう諸刃の剣的なコーヒーです。その点、コモディティ(一般流通品)レベルのコーヒーは毎年ある程度安定した香味ですので、気楽にホッと味わうのに向いています。

次は「無理にルーティーン化する」ことです。

私自身も経験があるのでよく分かるのですが、コーヒーをホッとする目的で飲むことの一番の障害は「義務感」なんですよね。「今日まだ飲んでないや」「飲まなきゃ」「忘れてた忘れてた」といった思考は、ホッとする上での大きなノイズになります。私も大学院時代はいつも「飲まなきゃ」で飲んでいましたが、ある深夜、何も考えずに淹れて飲んだときの「ホッと」感がとても幸せだったのをよく覚えています。気軽に、ぼんやりと「飲みたい」と思ったタイミングで飲むのが、一番なんです。

ホッとするコーヒーを楽しんでみた

さて、実際にホッとできるコーヒーを淹れました。今回はコロンビア・ハニー精製の豆と、ブラジル・ナチュラル精製の豆をブレンドし、フレンチ寄りのフルシティで焙煎してみました。早速飲んでみます…

うん、美味しい。ホッと安らぐ。素晴らしい。

たまりませんね。本記事の執筆時点では私は強烈な眠気に苛まれていますが、ホッと、いい感じのため息が漏れ出ました。いろんな疲れが吹き飛び、仕事を離れてコーヒーを味わうことが出来ました。

ところで、お気づきの方もいらっしゃるかもしれませんが、今回私が飲んだコーヒーは、当店の定番銘柄でもある「クラシックブレンド」です。この銘柄には、当店の入門としての役割のほか、ホッとする機能を持たせることも目指しました。その通リにできていることを実感できて、個人的に嬉しいです(笑)

まとめ

ということで今回は「ホッとするコーヒー」についてお話しいたしました。ハニー・パルプドナチュラルといった精製方法の銘柄を、中深煎りに仕上げて、ペーパードリップで抽出することで実現できます。
いうまでもなく、世の中には様々な銘柄がございますので、自分好みの銘柄やブレンドを探求し、ぜひホッとする時間に活用してみて下さいね。
もちろん当店のクラシックブレンドからお試しいただくのも非常におすすめです。オンラインストアの他、北海道十勝帯広市のふるさと納税返礼品にも登録されておりますので、この機会にぜひチェックしてみて下さい(^^)

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