見出し画像

3ヶ月でデザインECショップをオープンする|デザイン屋オープン日記#1

「知識がないから」「予算がないから」を理由にデザインを諦めるのは、地域にとって損失だ。

香川県三豊市という人口6万人ほどの町に移住した私が、仕事中に心中抱いている想いです。

こんにちは。私は田舎の小さなWEB・クリエイティブチーム「GREEN CREATIVE DIRECTION(グリーン・クリエイティブ・ディレクション)」のディレクター、フルイチです。

私は今から3ヶ月後の2023年9月までに、地域の小さなお店や事業主さん向け、セミオーダー形式のデザインECショップをオープンすることにしました。本記事では、そのきっかけやお店の概要を説明します。

なぜやるのか:きっかけと目的

地域ではデザインは敷居が高い

地域の事業主さんから聞こえてくる、デザインに関する悩み

きっかけは、地域の事業主さんから聞こえてくる、デザインに関する悩みです。私は地域で小規模に事業をされている方とお話する機会の多いのですが、みなさんデザインに対して次のようなモヤモヤ感を抱えていらっしゃいます。

💭デザインは、何ができるか、どんな仕上がりになるかわからない
💭制作料金が明示されていない見積もりをとったらビックリするお値段だった
💭事業や家の都合が忙しく、業者と何度もやりとりしていられない

本来デザインは、ものごとを届けたい人に届けるコミュニケーションツールとして、広く利用されるべき技術です。しかし地域では、ある程度の知識や経験、そして信頼できるデザイナーとのツテがないと、なかなかデザインに手が届きません。デザインという商品の敷居が、必要以上に高くなってしまっているのです。

良い商品を持っていて、経営に実務に忙しい地域の事業主さんの中には、なんとご自身でパワーポイントやcanvaを使ってショップツールまで作っている方もいらっしゃいます。本来、事業の運営やお客様とのコミュニケーションに時間を割きたい地域の事業主さんが、そのような作業に時間を取られるのは、地域にとって損失だと私は思っています。

✍️補足:
もちろんつくることが好きな方、得意な方が楽しみながらご自身でデザインに取り組まれるのは良いことだと思います◎。一方で、デザインに苦手意識のある方、仕方なくご自身でやっている方は、その作業を信頼できるプロのデザイナーにまかせ、ご自身は事業本体に取り組まれた方が良いと感じています。デザインは専門知識が必要な職人仕事のため、経験が浅い方が作業される場合、長い時間をかけて全く効果のないツールをつくるはめになりかねません。

制作者側の視点で言えば、アイデアと技術と経験が不可欠なこの仕事において、低価格でオリジナルデザインを提供することは不可能です。安売りしては、それこそ自分とデザイン業界を滅しかねません。


デザインの価値を地域の隅々で発揮する

現状、このように発注者側・制作者側の折り合いが悪い意味でついてしまっていて、デザインの価値発揮は地域の隅々まで行き渡ることなく、ある程度のところで止まっています。ここを解決したいと思ったのが、今回デザインショップを構想したきっかけです。

🤍地域の小さなお店でも、デザインを取り入れて、自分らしいお店作りを楽しめたら。
🤍お客様に覚えてもらえるような、ファンになってもらえるようなお店の世界観を、デザインで作れたら。
🤍手間をかけずにカンタンに、良質なデザインを揃えて、商品の魅力をあげられたら。

デザイナーさんとのツテがない、デザインや印刷の知識や経験がない、デザインとは無縁だったけれど、これまで懸命に地域で頑張ってこられた方々、これから頑張ろうとされている方々に、デザインのプラスの効果をお届けできたら、地域の良いものはもっと人々に見つかり、もっと好きになってもらえるんじゃないか。

デザインを地域の隅々まで行き届かせ、その真価を発揮し、地域を前に進める。それが、このデザインショップのミッションです。


どんなお店なのか:サービスの特徴

セミオーダー形式でショップツールを注文できるオンラインショップ

GCDが開くデザインショップ(名称未定)は、仕上がりイメージから選んで注文する「セミオーダー形式」のECサイトです。

ステップ1:仕上がりイメージから商品を選ぶ
カードやラベルなど、豊富なデザインツールサンプルから、注文するものを選びます。

ステップ2:自分のお店の情報を入力する
お店の名前、電話番号、SNSのリンクなど、自分のお店の情報を入力して送信します。

ステップ3:自分のお店のツールが届く!
デザイナーがあなたの情報をもとにツールを制作。印刷してお届けします。

世界に一つだけのデザインを1から作り上げるフルオーダー形式ではなく、ある程度のテンプレートを用意して誰でも同様のデザインを注文できるセミオーダー形式。そのため、フルオーダーに比べ低価格でお届けすることができます。

サービスのアイデア自体はとくに新鮮味のあるものではありません。それでもあえて私たちがこのサービスを始める理由は、これまでデザインの手が届かなかった地域のニーズに応えるためです。

良質なデザインを気軽に、楽に

デザインの敷居を下げつつ、良いもの・効果のあるものを提供する

地域のニーズに応えるために、このショップが大切にしたいポイントが3つあります。

ポイント1:仕上がりイメージと金額を、事前に確認できる
発注の際に悩みのタネとなる「どんなものができあがるかわからない」「つくり手や仕様によって金額がコロコロ変わる」という不安を解消します。このショップなら、実際の仕上がりイメージを見た上で注文でき、かつ金額も一律に明示します。

ポイント2:選ぶ楽しさを味わいつつ、手間はかからない
いろんなデザインから自分のお店にあうものを選ぶ、お店づくりの楽しさはしっかり味わっていただきたい。一方で、制作途中のやりとりのラリーは省き、注文したらあとは届くのを待つだけのカンタン制作を実現します。

ポイント3:デザイナーの手で1点1点調整してクオリティを保つ
テンプレート制作といっても、機械で流し込み・流れ作業するわけではありません(そこまでのシステム開発はGCDの事業規模ではできない…)。お店の名前も違えば、デザイン上の見え方も違ってきます。1点1点デザイナーが手作業でデザインを調整し、美しいツールに仕上げます。

素敵なお店を演出する商品アイデア構想中

中川果樹園(引用:コムデザインラボ
マルチカ須永水産(引用:スタジオワンダー
  • 名刺・ショップカード

  • 商品パッケージ

  • 看板

  • ショップバッグ(紙袋)

  • 包装紙

素敵なお店や会社には、必ずたくさんのオリジナルツールが用意されています。これは、実際に使用する目的ももちろんですが、統一されたデザインでそのお店の「らしさ」「世界観」をつくり、お客様に覚えてもらうブランディングの意味合いが強いです。

ブランディングデザインの相場は数十〜数百万ととても高いです。それだけの価値があり、それだけ制作側のスキルと労力が求められるということ。制作会社さんが出す見積もりは、決してぼったくりではありません。むしろお客様の予算提示にひーひー言いながら、時に自己犠牲を払いながら見積もりを出しています。

小規模で運営されているお店さんが、不確定要素の多いデザイン分野になかなか費用を出す気持ちになれないことは、重々承知しています。そこで、完全オリジナルのデザインではなくとも、セミオーダー形式で、少しカスタマイズしてそれぞれのお店らしいデザインを提供できるような商品ラインナップを検討しています。

オープン当初は多くても5商品くらいにはなると思いますが・・・。ご意見・ご要望を随時募集しています!


おおまかではありますが、以上のような内容でデザインショップのオープンを計画しています。


GCDは地域に根ざしたweb・クリエイティブチームです

地域に役立つ存在になるための新事業

私たちGCDは、香川県西部を中心に、ローカル事業者さんのWeb制作やSNS運用、グラフィックの企画制作などを行っています。

私たちは、webやデザインなどのクリエイティブな手段を通して、地域の事業や人を前進させる一助となることを目指しています。このデザインショップも、地域の方の声を直接聞き、自分たちにできることと掛け合わせて生まれたアイデアです。

facebookに投稿した告知

facebookで告知すると、地域の方からたくさんの応援と期待の声をいただきました。ありがとうございます!気合いれてオープンまで走り抜けます。


「#デザイン屋オープン日記」で経過をチェック

オープンまでの3ヶ月スケジュール

オープンまでの道のりは、ハッシュタグ#デザイン屋オープン日記で記事を確認いただけます。

オープンのデッドラインである3ヶ月後は、私が香川県三豊市に来てからちょうど1年経つ頃。これまで三豊市で出会い、私に聞かせていただいた声に応えるサービスをひとつ、形にしたいのです。

デザインが地域の役に立ち、地域の背中を押すことができればと思います。
今がスタート地点です。若輩者の小さな挑戦に、どうかお付き合いくださいませ。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?