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詩 / あな

人の波の中にあって
ふと 心細い自分に気づく

長く住んでも
親近感が湧かない

生まれた家を壊してしまい
心が帰る場所を失う

毛玉だらけのセーターを
いつまでも着ている

記憶の景色を 求めている

優しい人たちとの
優しい関係に 戻れるならばと

願って初めて
それらのすべてが 何だったのか
考えるようになるのかもしれない

素直になった先には
寂しさが待っている

だから素直になれないのかもしれない


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