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珈琲店で自己発見、素直な心。

無性にコーヒーが飲みたくなった。コーヒーは好きだけど、そこまでこだわりはなく、普段はネットで有機栽培のコーヒーをネットで買って飲んでいる。そのコーヒーも尽きてしまって、家にコーヒーがない。

そう言う時はカルディに買いに行って、
豆を引いてもらうのだけど、
今回は近くの珈琲店で買うことにした。
ネットで調べてみると、
コーヒーをお店で飲めるようだ。
たまには違うコーヒーも飲んでみたいし、
そんなに詳しくないので、
お店の人におすすめなど聞いて買おうと決めていた。

お店は外からみると、
一見開いているかわからなかったのだが、
Openと木製の扉に書いてあったので、入ってみた。
中に入ると、正面にカウンターがあるだけの、
こぢんまりとした店内だけど、
カウンターで飲むコーヒーは、
雰囲気も相まって格別美味しく感じるだろう。
マスターと奥さんの二人で出迎えてくれた。

その日はお客さんはいなかったが、
なんでもお客さんの好みや体調などを聞いて、
マスターがコーヒーを淹れてくれるようだ。

しかし初めての来店だし、
一人だしちょっと僕にはハードルが高い。

ここは普通にコーヒーを買うだけにした。

「コーヒーを買いに来ました、
 オススメはありますか。」

「中煎りと深煎り、普段はどちらを飲んでますか?」

「・・・中煎りですね。。」

・・・嘘をついてしまった。

コーヒーにこだわりがない僕は、苦いか苦くないかを意識したことはあったけど、
中煎りや深煎りなど考えたこともなかった。
知らぬ間に僕は、この店のシックな雰囲気に押されて、
素人感を出せなくなっていたのだ。

「中煎りですね、少々お待ちください。」
と言われた時には、もうバカっ、
見え張ってはずかしい
という気持ちになっていた。
たまに、こんな自分が出る。

そんな事はおかまい無しで、マスターが奥からコーヒーの試飲を、2つ持ってきてくれた。
どちらもスッキリしていて、飲みやすかった。

マスターに好みの方を伝えると、
奥さんが豆の準備をしている間に、
もう一杯コーヒーの試飲を持ってきてくれた。

「深煎りですけど、飲んでみてください。」

初めて意識して飲んだ深煎りコーヒーは、苦味もあったけど後味がよくクセになるかもしれない味がした。

「深煎りも、意外といけるでしょ。」

とマスターが言った。

中煎りも気に入ったけど、深煎りコーヒーも悪くない。というより、どちらもいい。最初から僕が、見えを張らなければ、どっちを買っていただろうか。

コーヒーはまた買う事ができるし、中煎りも深煎りも美味しいからよかったけど、小さな見えを張る事で、後悔したり、恥ずかしい思いをしたりすることがあるかもしれない。

わからない事はわからない素人でいいのだ。
そこから学んでいけばいいのだから。

この日はお気に入りの珈琲店を見つけて、
自身を見直す1日になった。

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