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36 届かない 届けない

昨日再会して、

率直に、やっぱり彼が好きだと思ってしまった。

感情だけは嘘をつけない


謝ってくれた。

昨日、また飲もうと言ってくれた。

私を恋愛の好きじゃ無いかもしれないけど、

嫌いとかでは無い事はわかった。


友達も応援してくれている。

今度は誘ってくれるかな。

会いたい。もう会いたい。


リセットして1から始まったりして・・

またポジティブに考え始めていた。


飲みに誘って欲しい。

一度でいいから彼から誘って欲しい。


もう忘れるって決めたのに、

もう前に進むって決めたのに、

すぐに気持ちが元に戻った。

会うと好きだと思うだけだった。

でも無理に忘れたりはしない。

好きでいる。


私からは十分今まで誘ってきた。

だから

誘って欲しい。一度でいいから。

そんな淡い期待をしていた。



結局、

自分からは行動できず、

彼からの誘いは無かった。



そして忙しく時間が過ぎていった。

仕事も忙しくて恋だけを考える事もできない期間が続いた。


彼を超える好きには

依然出会え無い。

好きになれる人なんて、そういない。



あっという間に

年末になった。


みんなで忘年会で久しぶりに集まる事になった。

また私は、会える事だけで嬉しかった。


ワクワクしながら向かった。

久しぶりにみんなが集合した。

カップル2人を含む男女6人。

彼は遅れて来て、私の隣に座った。


それぞれの会話が始まる。

彼を含む2、3人の会話が聞こえる。

彼の声が聞こえる。

”会ってる女の子がいて、その子とはよく会っている”

・・・・・・

・・・・・・!

私は他のメンバーと話をしながらだったから、全部は聞こえなかった。

でも、断片的だけど聞こえた。


仲の良い女の子がいる。

特別な関係とも言っていた気がする・・


彼は、私の気持ちも知っている。

だけど、私の隣に座ってそんな話・・

久しぶりに会って、この場でわざわざしてくれなくていいのに・・


彼は終電が近づいて、先に帰ると言った。

私たちは始発まで飲むつもりでいた。

彼が帰りの支度をして、靴をはいた。

私はとっさに追いかけよう!と思った。

”駅まで送ってくるね!”そうみんなに言おう!

手に力が入った。


でも仲の良い女の子の話をしてた。

すごく嫌だった。


だけど、

出ていく彼を追いかけて

彼に伝える事は一つだけだった。


走って彼に追いつく、


”待って!やっぱり好き!

忘れようと思ったけど、忘れられない。

ずっと言えなかったけど、どうしても、めちゃくちゃ好き!

何もかもが好き!!

私と付き合って欲しい!!”


仲の良い女の子がいても関係ない!



でも、思いに反して

お店の席で

体が固まって動けなかった。



そのまま、彼は店を出ていった。


私は

手に力を入れたまま

目だけが泳いでいた



つづき


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