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人っこひとりいない公園で、なつかしい感覚がもどってきた

11月に入った。
コロナ感染者の数が不思議なほど急激に減少して、緊急事態宣言があけて。
介護施設でのレクリエーションが少しずつもどってきた。
家族の面会すらままならない数か月、私のような外部の人間が施設内に入ることができないのは、よーくわかる。
ひたすら「再開」の連絡を待つ間に、「もうこの仕事はフェイドアウトしてしまうんじゃないか」とさえ、頭をよぎったこともある。
別にレクなんて無くてもいいんじゃない、と思われているところ(施設担当者)もあるんじゃないかな。レクリエーションどころではなく、普段の生活を支えるだけでスタッフさんたちはかなりしんどい思いをしているにちがいない。

緊急事態宣言が解除され、大阪の「赤信号」のシグナルがやっと取れ、少しずつ・・
「お久しぶりです、先生お変わりなくお元気ですか?
また【歌声広場】再開をお願いできるでしょうか?」
こんな嬉しいお電話を立て続けに頂き、スタンバイ状態だった私の心も
やっと『点火!!』

午前中と午後と、少し離れた地域の介護施設で実施するときは、バイクでの移動時間に適当な公園を探す。昼食をお店に入ってとるほどの時間はないから。
今日食べたいなと思ったパンを片手にベンチに座ってひと休み。
秋空を見上げながらのランチはなかなか気分のよいもの。

風が心地よく、、、だれもいない公園。
この感覚、ずいぶん久しぶりだ!
『コロナ前に感じていた風』が吹き抜けていった。

老人ホームというところ、
高齢者多く、次回はお会いできないかも知れないという人たちとのイベントなのだから・・そんなことは前からしっかりわかっていたつもり。
ただ、コロナ禍を経験し、これだけ長い間お目にかかれない時期を過ごし、
そのことをさらに自分に突き付けられた気がした。

皆さんと過ごすこの1時間を大切にしよう・楽しんでもらおう と
前にも増して感じながら 短い昼食を終え、
「さ、次の場所へ向かおう」とバイクのエンジンをかけた。

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