映画『ヴァージン・スーサイズ』
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『ヴァージン・スーサイズ』
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監督 : ソフィア・コッポラ
出演 : キルスティン・ダンスト、ハンナ・ホール、チェルシー・スウェイン、A.J.クック
原作 : ジェフリー・ユージェニデス
『ヘビトンボの季節に自殺した五人姉妹』
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五人姉妹の少女たちが自殺をするまでのお話。
でも、ある筈のお話でした。
分からないことを分かったフリはしたくない。
彼女らの日常に振り撒かれた暗部は、
どれを取っても一因にはなり得て、
決定打にはなり得ない、
或いは、全てがなり得る。
レコードを燃やさせる場面には既視感があり、
その心情に瞬間共鳴もしたけれど、
本当のところは本人にしか、
否、本人にさえ分からないのかもしれない。
母親もセシリアの事があったから、
反動で神経質になっていたと思うと
責める気にはなれない。
私は実際のところ、あの数学教師の父親みたいな
ものだと思うからゾッとする。
米国の作品は当たり前のように
薬が出て来るので怖い。
出て来ないで欲しいとかではなく、
正しく怖い感覚。
日本は実態をドラマや映画で
果たしてどれだけ描写しているものだろうか。
本人にしか本人をどうにかする事が出来ない部分があるのも事実で、だから、私は私なりの懸命で自分自身のご機嫌をとってと思う。
出来るだけ傷は我慢しないで、
その分、好きを好きと
思うままに声に出来たらいい。
「緑は赤より適切です」
意味が分からん。
ダイヤモンドゲームを硝子の駒でしてみたい。
ガスマスクの場面は世間への暗喩…。
好きな映画を教えてくれた人の好きが
珍しく絶妙に引っかかって信頼できたので、
観た映画でした。面白かったです。
あと、この作品は題材の割に滅茶苦茶ポップで、
感想の割にとても明るい作品です。ぜひ。
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