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カーボンクレジットとは?— 基本からメリットまでわかりやすく解説

気候変動と環境問題が深刻化する中、企業や個人が取り組むべき新たなツールとして「カーボンクレジット」が注目されています。カーボンクレジットは、温室効果ガスの排出量を削減するための実用的な手段であり、持続可能な未来に向けた重要なステップとなります。
本記事では、カーボンクレジットの基本概念からそのメリットまでを詳しく解説し、どのようにこのツールを活用できるかをご紹介します。


◆カーボンクレジットの基本概念

カーボンクレジットとは、温室効果ガスの排出量を削減または回避するプロジェクトに対して発行される証書です。具体的には、1カーボンクレジットは1トンのCO2e(またはそれに相当する温室効果ガス)を削減または吸収したことを証明します。企業や組織は、カーボンクレジットを購入・売却することで、自社の温室効果ガス排出量をオフセット(相殺)できます。

◆カーボンクレジットの種類


カーボンクレジットは、以下のように分類できます:

1. 市場による分類

  • 規制市場(Compliance Market)
    政府が規制する市場で、企業や国が排出権取引制度やキャップ・アンド・トレード制度に基づいて取引します。例えば、欧州のEU排出量取引制度(EU ETS)などが該当します。

  • 自主市場(Voluntary Market)
    企業や個人が自発的にカーボンクレジットを購入する市場です。環境保護活動やCSR(企業の社会的責任)の一環として利用され、企業のブランドイメージ向上にも役立ちます。

2. 創出由来による分類

  • 自然由来
    森林減少・劣化対策(REDD+)、植林、再生農業、耕作地管理、泥炭地修復、沿岸域修復などが含まれます。

  • 再エネ・技術由来
    再生可能エネルギーの開発・促進、設備効率の改善、燃料転換、DACCS(直接空気回収と貯蔵)、BECCS(バイオエネルギーと炭素回収・貯蔵)、CCS(炭素回収・貯蔵)、CCUS(炭素回収・利用・貯蔵)などが含まれます。

3. 削減の性質による分類

  • Removal(炭素吸収・除去)
    REDD+、再生可能エネルギー、設備効率の改善、燃料転換などが該当します。

  • Avoidance(排出回避・削減)
    植林、耕作地管理、泥炭地修復、森林管理、DACCS、BECCSなどが該当します。

◆カーボンクレジットの取得方法


カーボンクレジットを取得する方法は2つあります:

  • プロジェクトの実施
    自ら温室効果ガスの排出削減・吸収プロジェクトを実施し、その結果としてカーボンクレジットを発行・取得します。

  • カーボンクレジットの購入
    市場から既存のカーボンクレジットを購入し、自社の排出量をオフセットします。購入の際には、信頼性の高いプロジェクトから発行されたクレジットを選ぶことが重要です。

◆カーボンクレジットのメリット

カーボンクレジットの活用には多くのメリットがあります:

  • 温室効果ガスの削減
    実際に温室効果ガスの排出量を削減することができます。

  • 企業のイメージ向上
    環境に配慮した活動を通じて、CSRを果たし、ブランドイメージの向上が期待できます。

  • 規制への対応
    環境規制や排出量取引制度に対応する手段として有効です。炭素税の回避のためにもクレジットの調達が進んでいます。

  • 投資機会の提供
    再生可能エネルギーや環境保護関連のプロジェクトは新たなビジネスチャンスや投資機会を提供します。

◆カーボンクレジットのこれから


カーボンクレジット市場は今後ますます拡大する見込みです。気候変動対策の重要性が増す中、企業や政府によるカーボンクレジットの活用が進むでしょう。技術の進化や新たな規制の導入によって、市場の透明性や効率性の向上が期待されています。

◆まとめ


カーボンクレジットは、温室効果ガスの削減を支援する重要なツールです。企業や個人が環境保護に貢献するためには、カーボンクレジットの市場動向や取引の際の注意点を理解し、信頼できるプロジェクトから取得することが求められます。

◆Green Carbonの取り組み


Green Carbonは「生命の力で、地球を救う」をビジョンに掲げ、カーボンクレジットの創出・登録・販売を一貫してサポートしています。特に自然由来のカーボンクレジット創出に注力しており、国内では水田によるメタン排出削減効果のJ-クレジット化に注力しています。海外ではベトナム、フィリピン、タイなどの東南アジア地域を中心に、水田のメタンガス削減プロジェクトに取り組んでいます。今後もプロジェクトの展開地域を拡大し、各国の脱炭素化に貢献していきます。

◆Green Carbon 株式会社

代表者   :代表取締役 大北 潤
所在地   :東京都港区赤坂5-2-33IsaI AKASAKA607
設立    :2019年12月
事業内容  :カーボンクレジット創出販売事業農業関連事業、環境関連事業、その他、関連する事業及びESGコンサルティング事業