大学職員の転職活動失敗記録
タイトルでネタバレですが。
ここ1ヶ月ほど転職活動をしていました。ある企業に夢中になって、一日中その企業の採用審査のことばかり考えていました。その企業はクラフトビールを扱う企業。商品もだけどその働き方が面白かった(落ちた今となっては書いていて悲しいが)。ということで現状、大学で施設系技術職員として働いている私が「どんな企業に」、「どんな挑戦をして」、「どんな結果となったか」を綴りたいと思います。転職は誰もが考える事でしょうから、「うまくいかなかった事例をひとつ知っとこうか」くらいの気持ちで最後まで読んでいただけると有難いです。
私はクラフトビールが好きです。
味や香りはもちろん、作り手や売り手の方が色んな背景を持っていて興味深い。特に異業種からキャリアチェンジして作り手になっている人は多く、自分と重ねてみてしまう。そんな中ツイッターでたまたま見かけた、とあるクラフトビール会社の中途採用オンラインセミナーのお知らせ。クラフトビールを作っている企業の活動に興味があったので参加を申し込みました。この時はまだ入社したいというわけではなく、作り手のことを知りたいという気持ちでした。ここから時系列で綴ります。
■2月中旬
中途採用オンラインセミナーに参加しました。「どんな人たちがどんな思いであのビールを作ってるんだろう」という軽い気持ちで参加。しかしそのマーケティング手法や組織作りを見て聞いてテンションが上がってしまい応募を決めました。ちなみに審査は以下の流れでした。
【審査の流れ】
一次審査(書類選考)⇒二次審査(出された課題に対してプレゼン資料を作成し提出)⇒三次審査(二次審査で提出した資料を使ってオンラインプレゼン)⇒四次審査(オンライン面談)
■2月末
書類(履歴書、職務経歴書、仕事で一番頑張ったこと)を作成し提出しました。普段からこういった書類は準備して更新しているので、それを希望の企業用にアレンジして送付しました。この頃にはもう、この企業が在る土地に移住する覚悟でした。書類をつくるなかで企業研究したのですが、もう本当に魅力的に感じてしまい本気になっていました。
提出後すぐに、合否の発表を待たずに二次審査に向けてプレゼン資料の作成に取り掛かりました。ここから長い1か月が始まります・・・。
■3月初旬
一次審査に合格したとの連絡がありました。すごく嬉しくて、どこでどんな気持ちで連絡を受けたか今でもハッキリと覚えています。30代後半の私にとって、未経験の業界に在る企業の書類選考に合格できるなんて本当に有難いことです。めちゃくちゃテンション上がりました。
そして二次審査の資料作成を続けました。企業からは以下の課題が課せられました。
【二次審査の内容】
①発表用資料
”20●●年までに経常利益■■%を達成するなかで、希望している部署で直面するであろう課題を挙げ、その課題に対しての打ち手を提案する”プレゼン資料
②過程を明記する資料
”課題を受け取ってから発表用資料作成までのプロセスを明記”したもの
これらの課題に対して醸造・研究開発・設備を担う部署を希望している私は以下の課題とその解決策を提案しました。
【課題】
・日々の醸造業務と研究開発業務の両立が難しくなる
・設備不具合による生産停止のリスクが高まる
・イベントの開発と継続が難しくなる(この企業はビールを使ったイベントを多数開催してファンを増やすマーケティング手法を取っています。)
この設定した課題に対して私は以下のような(結果、的外れな)打ち手を提案してしまいます。
【打ち手】
・他社も使用できる個別醸造スペースを複数有した醸造所を新設する(以下がその平面図)
他社の複数の醸造家が刺激し合って刺激的な商品の開発につながり、工場が増えることで生産体制も二重化され信頼性も向上します。さらにここをイベント会場として使用することでイベントを拡張できると考えていました。
結果、この提案は不合格になりました。
■3月末
プレゼン資料を送信しました。長かった1か月がやっと終わったわけですが、提出後も自分の提案内容に自信が無く不安でした。
■4月1日(木)
審査不合格の通知メールが届きました。ショックでした。「エイプリルフールだよなぁ今日は。」なんて呆けたことを考えてしまいました。
三次審査のプレゼンで伝えたいことがありましたし、人前で話すことは得意なのでプレゼンには自信があったのですが、そこまで到達できずに本当に悔しかった、というか残念というか。それ以上に自分の能力が不足しているということを提示されたことがショックでした。
【その後】
今回私が募集した企業がツイッターで次回に中途採用審査の募集をしているのを見つけてしまいました。今回の審査で十分な人数を確保できなかったからかは分かりませんが、急成長中の企業ですのでこれからも募集が続くのでしょう。
しかし、今回は本当に勉強になりました。改めてビール業界の動向やクラフトビールの作り手について知ることが出来ました。それにやっと一回失敗できました。記事や本で経営者などの話をみるとみなさん本当に多くの失敗や苦労を経験されています。それに比べると今回のことはスケールが相当小さいですが、成功の途中で経験すべき失敗をようやく経験できました。まだまだ自身のキャリアに考える日々が続きそうですが、また挑戦したいことを見つけようと思います。
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