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ドーナツの穴について

こんにちは。kurikintonです。
最近暑いですね。
先日、クリスピークリームドーナッツを久しぶりに買った時に、ドーナッツの穴って奥が深いということを思い出したので、それについて簡単に書いてみようかなと思います。

ドーナツの穴を残して食べる方法
ドーナッツの穴は、どこか一箇所からかぶりついてしまうと穴ではなくなってしまうという性質があり、ドーナッツの穴だけを残して食べる方法は、少し普通ではない食べ方をしないといけません。

同名の本が出版されるほどの難題で、工学的な観点の人は、削って穴を保ちながら食べていく、数学者はドーナツを定式化して考える。。らしいです。

ドーナツの穴だけを取り出す
ドーナツの穴を残すのではなく、単体として取り出すことを考えると、ドーナツの穴は周りのドーナツが存在することでドーナツの穴単体で取り出すことはできません。

ドーナツの穴は周りの生地が存在することで穴としての存在が確定される
これらのことから考えていくと、「ドーナッの穴は周りの生地があることで穴としての存在が確定される」ものであり、どちらかだけを取り出す、残すことを考えるとドーナツの穴は存在することができないという存在論的な話につながっていきます。

ハチの「ドーナツホール」
このことについて、以前、ハチ(米津玄師)の「ドーナツホール」の歌詞を考え抜くという機会があり、その時に特に考えました。

2番のAメロ

ドーナッツの穴みたいにさ 穴を穴だけ切り取れないように
あなたが本当にあること 決して証明できはしないんだな

歌詞の中にドーナツの穴について直接言及されています。(曲のタイトルがドーナツホールなので全体的にそういう歌詞なのですが、、)
先ほどのドーナツの穴単体では存在を確定できないのを、「穴=あなた」として言い換えています。

また、1番Aメロ

いつからかこんなに大きな 思い出せない記憶があったか
どうにも憶えてないのを ひとつ確かに憶えているんだな


や、落ちサビの

この胸に空いた穴が今
 あなたを確かめるただ一つの証明

からあなたの存在自体は確定できないけど、存在はないけど、あなたがいたということはわかるという内容になっているのがわかります。この歌詞は、別れた後の失ったあなたの存在についての歌だと推測できます。

この内容を友人と話していた時に、ドーナツであるためには、穴が必要で、ドーナツにとっても穴にとっても必要だから、丸々共依存やん。どっかのレビューのアニメやんって話をTwitterで話してました。(その話をしていたので今回はそんな内容です)


ドーナツは丸い
ドーナツのさらに奥深い内容として、丸いという特徴があります。ただ丸いのではなく、穴があることによって、輪廻的な無限ループを示しています。この歌詞では、1番Aメロ'の

環状線は地球儀を巡り巡って朝日を追うのに
レールの要らない僕らは 望み好んで夜を追うんだな

ここで「環状線」という無限に回り続けるものとして描かれています。ドーナツは終わりの見えない葛藤の象徴にもなっていて、米津玄師天才かとなりました。

この歌詞について考えていた時に結論は出なかった。
プレゼンをするという内容だったので、だいぶ他の人と議論をしたのですが、結局「わからないことがわかった」感じで歌詞の奥深さについて思い知ることになりました。途中からこれは沼だと気がついたのですが、一目歌詞を見せた途端に全てを理解して、これはいい歌詞ダヨって言ってた文学の専門家すごいなとなってました。
私も、こういう一つの意味ではなく、2つでもなく、無限に解があるけどポップでシンプルな歌詞を書きたいなと思うところです。(それより前に曲を作れ、、)


引用部分
米津玄師 ドーナツホール より引用

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