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リトルストーリー「あの日」

お前なんか逆立ちしたって無理だと言われた。

僕は泣きそうになった、そして逆立ちをしてみた。

ポケットからお金やビー玉やお家の鍵、全部が落ちていった。

そして、僕の掌の上に残ったのは大きな大きな地球だけになった。

僕は昔から友達がいなくって、いつもおばあちゃんと一緒にいた、
だからいつも分からないことは、おばあちゃんに聞いていた。

「ねえおばあちゃん、あの世って良いところなの?死んだら良いところに行くの?」

おばあちゃんは優しく笑って答えてくれた。

「おばあちゃんも分からないけど絶対に良いところだと思うよ。だって帰ってきた人を見たことがないからね。」

「だから一生懸命、生きて行こうね、あの世にね。」

僕は、いつも嘘をついていた。いつも一人だからか興味を持ってもらいたかったのか?
あまり覚えていないけど、ある日みんなが僕を嘘つきだって責められた。

そしたら、じいちゃんがみんなと僕の間に入って僕が嘘じゃないっていうんなら嘘じゃない。
と立ちふさいで庇ってくれた。

その日、僕はもう嘘はつきませんって、涙が沢山たくさん出た。

もう僕には、おばあちゃんもおじいちゃんもいないけど一生懸命生きて見て僕もあの世に行こうと思うんだ。
だから今日も、頑張ろう。

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