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舞台に立つ姿が大好きです(珠城りょう1st コンサート『CUORE』 愛月ひかるゲスト回の偏った感想)

贔屓と呼ばせていただいている方が舞台に立つ姿、これに勝る薬ってあるんですかね…?心の扉を溶かされて、感情を剥き出しにされて、涙腺にも来ちゃって、ハクハクしてぐちゃぐちゃにされてそのまま華麗に攫われちゃうんだけど、その“されるがまま”みたいなところに究極の劇薬:ビッグバン級のときめきを注入されて狂ったオタクが出来上がる図。これ保健体育の教科書でよく見る、薬物依存を断ち切れないあの図では…?4ヶ月半ぶりに舞台に立つ愛月ひかるを摂取(5月13日 CUORE東京初日)→束の間の快感→愛月ひかるで頭がいっぱいになる→愛月ひかるのことしか考えられない→愛月ひかるをもう一度摂取しようとする(5月14日 CUORE)…ってその前にCUORE号でタイムスリップしてもう一度よく思い出して!珠城りょうさんとの『ニコライとプガチョフ』そして『BADDY』…!ほんっっっとうに最高の2日間でした。そして5月15日、CUORE大千秋楽!完走!おめでとうございました!!

珠城さん、ご自身の1stコンサートに愛さんをゲストとして呼んでくださりありがとうございました。愛さん、もう一度舞台に戻ってきてくださりありがとうございました。下級生で抜擢され始めた頃に熱燗と共に語らったという2人、この度ついに共演してくれてありがとうございました。ゲスト発表があった1月11日からずっと楽しみにしていたけど、予想を上回る興奮と混乱と萌えと愛と感動、何もかもがものすごい衝撃で、感情全部差し出したくなるこの感じ、そしてその空いた隙間に舞台から得られる色んなものを詰め込むこの充実感、久しぶりに味わいました。とっても楽しかった!!!ちょっと長くなるので目次設定しますね…。

1.青春のCUORE号(2人のことや全体のこと)

いやもう…「たまちゃん(たまに『たまきち』がありましたね)」「愛さん」と呼び合う2人… 立派な肩幅、太陽のような魅力、組や学年が違えど共通するものが多いような気もするけれど、素敵な化学反応を体感できて胸が一杯です。Twitterでも散々書いたけど「下級生の珠城りょう」って究極の萌え概念だと思ってるんですが、14日のマチネ(しかもよりによって配信の回)でバッディのサングラスを忘れちゃう珠城さん!!「月組生が見てるのに〜」「愛さんのファンの方ごめんなさい、、」ってめちゃくちゃ悔しそうにしてたけど、いやいや逆にこんな可愛いことある?!私、珠城さんが甘噛みしても、流さずに頬を叩いたりして自己反省タイムを作っちゃうところがすごく好きなんですが、なんて律儀で真面目な人なんだろう…誠実…って毎回非常に萌えてます。そんな珠城さんが、本家のバッディが!サングラスを忘れるなんて…!!(笑)珠城さんがBADDYの公演で実際に身につけていたサングラスを2つ持参され、本編のものはご自分用、フィナーレのものは愛さん用として貸してくださったのに、ゲストの愛月バッディだけがちゃっかりつけているというこの状況。歌唱後の「サングラスーーーーーーー!!!!!」という珠城さんの絶叫と、「もうずっと付けなはれや!!!あーー退団後のこんなハプニング初めて!!!」(大意)みたいな愛さんの声量大きめのツッコミ(突然の関西弁MIX)が忘れられません… サングラスなしのバッディ… 逆にそのお顔を終始ずっと拝めていた珠城さんのファンの方が羨ましいくらいです…!ヅカオタの気持ちがわかりすぎる愛さんによる「ファンの人たちそういうの好きだから♡」という鬼のような煽りは当たっていたわけですが、どさくさに紛れてなんで愛さんにハグするの珠城さん…夢…?ハプニング後に急に上級生に甘える仕草見せてくれる下級生、下級生に甘えられる贔屓…私どうすれば…?まあ息を止めながらオペラで見ることしかできないんですけど…。
そして愛さんの動じなさにびっくりした。かっこいいんだわ本当に…歌唱後のMC中にサングラス取りに行ってる珠城さん不在中に1人で場を繋いじゃうし、ピンチをチャンスにして美味しい見せ場にしちゃうし、肝の据わり方が異常!!って好き好きムーブが止まりませんでしたよ!!!

宝塚を卒業した後、もう一度男役の姿を…と望むタイプのファンではないのですが、珠城さんも愛さんも、男役としっかり決別してる様子がすごく印象的だったんです。私もどちらかというとそういうタイプで、過去より未来のことを考えたくなるのですが、2人がデュエットするならば勿論宝塚の曲になりますよね。でも見せてくれたのは夢の続きというか、組が違うからどうしても叶わなかった“お芝居”。男役時代の強みは残っていても、男役としての見せ方というよりも、2人の舞台人それぞれの“その人らしさ”が際立っていて、すごく沁みたんです。共演は3回しかなかったけど、徐々にテンポがよくなり臨場感が増した、黒い瞳の『ニコライとプガチョフ』は、14日のマチソワそれぞれの回において、お芝居が深まる様子を互いに実感して、褒めあって、何回も握手して。視線がクロスして離れて、追いつかれて、感情がぶつかって、ひりひりする感じがたまらなかったし、それを気持ちよく思ってくれている様子を見ていると、退団後の共演、お互いにさらに高みを求めていて、これもまた青春…!って滾りました。いやもっと言うと、予科本科の元“生徒同士”の関係を超えて、“役者同士”の関係性ってこういうことなのかな…と。「ひとつ言っていいですか… 愛さん、今日の『黒い瞳』めちゃくちゃ良かったですよね…!」という想いが漏れちゃう珠城さんと、それに握手で答える愛さん、もう… 大興奮の光景でした。

そしてWバッディはもう…散々Twitterで騒いだから省略したいところですが、

こんな爆弾抱えてこれからどうやって生きていったら良いんでしょうか…途方に暮れています。最高すぎて…!
BADDYは愛さん自身もファンということで、もはや伝説になってるショーだけど、その世界にログインしたいと希望を出すのも、承諾するのも、既存の世界観を崩さずに華麗に着地するのも、何もかもが凄すぎて…!Wバッディに出会ってしまって、一生拭えない癖(へき)を植え付けられたようです。サングラスを外した瞬間の愛月バッディの、耳にかけた髪が揺れて、ものすごく悪くてセクシーな、でも超絶綺麗なお顔が現れて、わっっっっっるい顔で珠城バッディとマウント取り合って、すっごいセクシーに階段に座っちゃって… ほんとチープな語彙を並べることが恥ずかしくなる。悪いとセクシーしか言ってない。でも悪いってセクシーなの。罪深い…もはや存在がバッディ…そんなことを考えながらどうかなりそうでした。いやほんとにWバッディ… どうにかして映像に残らないかな… 国際フォーラムで灰になっても無事に戻ってこれた私たちは、本当に偉いです。

タカラジェンヌでいてくれる時間は有限で、一度退団したらもう大劇場には戻れなくて、その刹那的な魅力が宝塚歌劇の売りの一つだと思っているけれど、OGになった今、ここにも青春がある…!と度々感じたCUOREでした。それは先述したゲストコーナーの2人もそうだし、珠城さん率いる出演者の皆さんの仲睦まじいやりとり、フルネームと誕生日と近況を客席に覚えさせてくれるシーンを作ってくれる愛。もう今後“退団”という概念と出会うことがなくても、だからこそ、舞台を構成するメンバーは1公演あたりの期間限定。そういう儚いものってどうしてこんなにも人を惹きつけるんだろう。

2.珠城りょうさん

最後に2人について少しずつ。というかこの2人、芸名の前にもう歌劇団名も組名も付かないんだなぁというのが、“退団”を実感するなぁ… 頭ではわかっていても、心は全然ついていってないんだと思う時がある。前にBADDYのWOWOW副音声で、憧花ゆりのさんが、実際に千秋楽を迎えて訪れる退団とは別の「心の退団」の話をされていたけれど、それに近いのかも。
まず珠城りょうさん。「これがありのままの私です」という言い方を何度もされていたことが印象的。その真っ直ぐな瞳が多くのファンを魅了してきたんだと思う。バッディのサングラス忘れてきちゃった回の後半のMCで、宝塚にいた頃はご自宅の玄関を出た瞬間から珠城りょうにならなければ、という思いだったという話をされていたのがなんとも意地らしく、そして愛おしく思えてしまって…ものすっごいくすぐられました。私は珠城さんがトップスターとして組を率いている時代の月組のファンだったので、個人的にすごくお世話になりましたという気持ちが強いです。トップスターの肩書きに相応しいように懸命にすごされていた時期を経てからの、1stコンサートでの「これがありのままの私」、もう刺さらないわけなくて。スカートも履かれていたけど、ハットに2匹存在していたくまさんも気になってしまい…(笑) 急に衣装の話をするけど、「はい、スカート履きました!!ここが見せ場です!!!」みたいな感じで攻めるんじゃなくて、ハッピーソング特集のポップな衣装、という位置付けでのスカートで登場され、そしてくまさん(風馬翔さん命名の「たまくまちゃん」「くまりょうくん」)もそこにいたのが良かったなぁと。誇張しすぎない、ナチュラルな流れがとても好きでした。とはいえ冒頭の「コートを脱がせていただきます」のくだりはさ…とってもずるいよ…チラッチラって客席を見ながら(「……見るよね」とか「カメラで抜くの禁止!」みたいなのとか(これは配信回)、回替わりの珠城さんの一言も可愛かった…)白い肩出しセットアップに変身される珠城さん、大変にかっこよく、美しかったです。「かっこいい」というのは、“対:男役”じゃなくてもガンガン使っていきたい派です。勿論ビジュアルだけじゃなく、その潔さに敬意を表して。もっと言うと、1930sの黄色いシャツの衣装も大好きです。ガタイの良さを誇る“シャツイチ”の魅力とはまた違う、身体のラインがとっても素敵でした…こんな露骨な表現で良いのだろうかと思いつつも、同性として憧れる綺麗なラインに素直に見惚れてしまうのです。健康!ヘルシー!太陽!というド直球の魅力をくださる珠城さん、でもそこにセクシーが加わるのも珠城さん…どういうこと…?珠城沼は深いです、身をもって実感したよ…。

3.愛月ひかるさん

すみません、ちょっとこの辺からラブレターになります。退団後のインスタやVoce、CLASSY等のファッション誌(WEB)への登場等、今でも姿を見せてくださるたびに心が潤い、満たされ、新たなビジュアルが公開されるたびに、心臓ばっくばくで崩れそうになります。宝塚で男役をされてた時も、もう死ぬほど好きだったけど、タカラジェンヌじゃなくなっても、当たり前に大好きです。コロナ禍でファンになったので色々と間に合わなかったことも多いけど、それでもまだ彼女を知るチャンスが残っていたんだな…と、ボーナスステージに突入した気持ち。人を好きになるってこういうことなんだと新鮮な気持ちに向き合うのが未だにとても楽しい。好きな人がずっと素敵で輝いててとても嬉しい。
男役やそのファンの宿命だと思ってるけど、「男役時代の癖はまだ残っていますか?」「スカートデビューはしましたか?」退団後に何度も浴びせられるこの定型的な質問にどう答えるのか、みんなが注目して、場合によっては外野に対してものすっごくモヤることもあるけど、愛さんには女性に“戻る”という概念が存在しなくて、欲しいスカートも決めていて、「私は元々こうなんです」というスタンスを貫くその心、ものすごいかっこいいんです。
今回舞台に立たれた愛さんはもう宝塚メイクじゃないし、生(なま)で拝見するのは初めての姿だったものの、ヌーディーなメイク(でも舞台用だからシェーディングやまつげなど思いっきりはっきり濃いめなところも大好きです、華やかで素敵だった〜!)に耳掛けショート、つやっつやのお肌、そして女性的なラインも感じられる黒のスーツ的なセットアップで、それはもうとっても素敵で、そもそも存在がゴージャス…って何度唸ったことか。色んな姿を見せてくれるたびに私の新たな扉はどんどん開いていくのですが、そうやって時間と共に変わっていく姿もあれば、変わらないものも確かにあるんだなと実感した瞬間、懐かしさや嬉しさで胸の奥がぎゅっとなるやつで… ヘアメイクや衣装にとらわれない立ち姿にとても中性的な魅力を感じたのは、舞台を支配する大胆なオーラ、その瞳の先には何が見えているのか思いを馳せたくなる、心の機微を感じさせる繊細な演技、4歩歩けばプガチョフになれるスイッチ…そういう“変わらない魅力(お芝居や、舞台に立つ姿)”と“変わりゆく魅力(ビジュアル)”が中和されていたから、なのかな。やっぱり私は、愛さんが望もうと望むまいと、舞台に立って表現される愛月ひかるさんがとんでもなく好きみたいです。こんなに気持ちをもって行かれて…!まさにCUORE号の発車前の「あなたの心に侵入します」をやられました。もう、最高にバッディ、宇宙一の悪党!!今回も簡単に心臓射抜かれて奪われた…悔しい…でも本望…!この快感、感動、“好き”の気持ちが膨らんで胸が苦しくなる実感、何もかもがたまらないです。大好きな人の大好きな姿。もうずっと、永遠に好きです。でも、変わっていく姿も引き続き見ていたいし、変わらない、揺らぐことのない強みを抱えて先生(クラレス)や大使(市川市観光大使)の肩書きと共に向かわれる未来も見せて欲しい。もれなくオタクの命が助かります。どんな時も“あなたは私の太陽”です!(You Are My Sunshine!!!)

男役の鎧を解いた姿で舞台に立ったらどう表現されるのだろう。良くも悪くも制限があった宝塚で、何よりも“宝塚の枠”を意識していた愛さん。男役の姿を見たいという未練が私になくても、“贔屓全肯定”というスタイルを絶対崩したくなくても、未来の愛さんと、舞台と客席という関係性のままに再会したいと願ってしまうエゴのような気持ちとどう折り合いをつけるべきなのか。過去作品ももっと振り返りたいけど、好きになればなるほど、この気持ちをどうやって昇華したら良いかわからなくて、この先の未来にそれを望んでしまうことの是非を考えて、スカステや円盤で現役時代の姿を振り返ることをセーブしてしまった時期。そんなこんなで、12月26日以降、お慕いする側のスタンスを考えすぎて、全く書けなくなってしまったお手紙をちゃんと書きたいです。今回のCUORE、とっても素敵だった、舞台に立ってくれてありがとうございました。愛さんが舞台に立たれる姿がずっと好きです。いや、これから歩まれる道がどうであれずっとお慕いしているけれど、また舞台に戻ってきてくれて、お芝居をしてくれる日をずっと待っています。このシンプルな思いをどうやって…伝えよう…(ベンヴォーリオ…)そして今や未来を肯定していくのなら、過去も。宝塚って、人の入れ替わりが激しいからこその儚くて刹那的なところがある種の魅力ではあるけれど、そのスターがちゃんとそこにいたという事実は、手厚い福利厚生(映像や書籍、舞台写真)のおかげでしっかり残るのがすごいなと改めて思ってて、それは、作品やスターを後追いできる環境が整っていることの表れなのかな、と。これに存分に甘え、男役だった愛月ひかるさんを並行して追いかけたくなった。普段の愛さんのように、カラッと楽しく笑顔で。過去を羨ましがったり戻りたいと思うことじゃなくて、今や未来を肯定したいから。そういう、個人的に感情が揺れ動いた激動の4ヶ月半に一気に決着をつけてくれたようなCUOREでした。今回オファーをくださった珠城さん、5秒後に(笑)承諾した愛さん。愛さんをもう一度舞台に立たせてくれた全てのことに、感謝しかありません。

それにしても… あの日お別れしたアシナヨを今回の再会1曲目に持ってくるなんて、本当にずるいなと…そういうことするよね…!泣くしかないし、ブレスライトもアシナヨのあの光景を思い出して青にするしかないじゃないですか… (ゲストコーナー前に客席みんなでカチカチやる音が響いてたのも良き思い出…!珠城さんのファンの方々も本当にお優しくて…立ち位置不明ながらありがとうございました!!)あの瞬間の万雷の拍手で、どれだけの人が愛さんを待っていたのか、音量と熱量でばっちり証明された、東京初日のあの瞬間、一生忘れられないと思う。宝物になった「贔屓退団後の初舞台」、またお2人の共演が実現したらその時は泣いちゃうかも。こんなに夢中にさせてくれたCUORE号、ありがとうございました!!


【メモ】CUORE東京 ゲストコーナー歌唱曲
①アシナヨ(モアーダンディズム!) 愛月さんソロ
②ニコライとプガチョフ(黒い瞳) 珠城さんとデュエット
③BADDY(BADDY) 珠城さんとデュエット

それにしてもアンコールで歌唱されたDream Chaser、めちゃくちゃ良い曲ですよね… 退団公演の曲でもあり、新たな船出の曲としてもぴったりな歌詞。「もう止まらない Dream Chaser」、刺さりすぎて音源買いました…そして月組公演の曲を歌う愛さんというレアすぎる光景もまた思い出です。


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