見出し画像

治験は実はコスパが悪い

 一回で20何万円と稼げる治験。字面だけ見ると大変に魅力的だが本当にそれだけの価値があるのだろうか。今回は治験経験者が治験の内容とコスパについて考える。

 まず、治験とは新薬を開発するための最終段階に、人を使って安全性を検証するために人体実験する作業のことである。これに被験者として参加して対価を貰う行為が治験バイトと呼ばれる。

 さっそく本題に入るが、結論として治験はコスパが悪い。ここで言う「コスパが悪い」とはどういうことか。自分のかけた時間やリスクに対して得られる対価(金)が少なすぎるということである。

 治験の過程から順を追って考えていこう。最初に必ず、応募者が被験者としてふさわしいかどうか判断するための「事前検診」を治験実施団体が行う。大体3時間程度だが、そこで支払われる報酬は

 5000円程度である。一見検診を受けるだけで5000円貰えるのは割がよく見えるかもしれない。しかし、考えてみてほしい。病院に行くまでは交通費がかかり、往復2時間程度の所要時間がかかる。時給換算したら時給1000円にも満たない。まあ治験本番ではないのでこれはとりあえず保留しよう。

 次にコロナ禍の今、PCR検査を実施する治験団体は多い。大体アクセスの良い都市部で検査が行われるが、そこで支払われる報酬は3000円程度である。2路線だけ使っても交通費は往復1200円ほどかかる。そして行き帰りの所用時間がかかる。何が言いたいかはお分かりだと思うが、普通にバイトしている人なら3時間働いた方が得だということである。治験の場合、実働3時間なのに3000円から交通費を引かなければならず、3時間で1800円しか貰えていない。時給にすると600円である。

 では、本番はどうか。8泊9日の治験本番(23万円)を例に取る。この時の治験は14時入所、14時退所なので正確に計算する必要がある。190時間拘束されていたことになるので、時給は1210円である。入所中は自由な時間が与えられていて食事も支給されるとは言え、自分の体を副作用のリスクに晒してまでする価値があるバイトなのだろうか。国内での目立った死亡事故は2019年のエーザイのものしかないが、副作用による小さな症状は私の知人からも現れたと聞く。特に近年はコロナワクチンを摂取してる人間が多く、それらとの反応も懸念されるため、よりリスクが大きいと言わざるを得ない。ちなみに、事後検診での金銭の支払いはないため、その分は本番の23万円に含まれている形になる。より割が悪い。

 そもそも日程や時間を縛られた上で時給1200円なので、正直普通のバイトとして見てもあまり割が良くない。同じような条件のバイトでパフォーマンスを考えるのであれば、夏に沖縄でリゾートバイトした方が楽しく有意義に稼げると思う。しかし、それでも自由な時間を持ちながら収入が発生するという点は治験の大きなアドバンテージなので自分でよく調べて参加することを勧める。この記事が少しでも参考になったら幸いである。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?