戦闘民族埼玉県民 vs. ワシントンDC近郊の人たち

はじめに

これは元埼玉県民のとある研究者が、勝手に埼玉県民を代表し、ワシントンDC近郊民に埼玉のプライドを見せつけるため、マラソン大会で走り続ける話である。
埼玉県を出てから10年以上経つが、埼玉のプライドを持ち続けている。風が吹けば十万石まんじゅうを食べ、狭山茶を飲み、深谷ネギ以外のネギは食べない。リモコンはゴキブリ対策のため棚の後ろに隠し、米国で"How are you?"と聞かれたら「はい、元気です」と返す。
第一弾は、戦闘民族埼玉県民としてDC内で開催されたRock Creek Park 10Kに参加した。

準備

大会に参加することを決めたのは2週間前。たまたま、日本から訪問者(フルマラソン経験者)があり、その方から「もっと走れ」と言われたからである。
ちなみに私は小中でサッカー部であったが、長距離走は苦手であった。高校以降全く運動していない。
平日5K・土日10Kを走ることを決め大会に備えた。が、2週間のうち2-3日は論文執筆に追われ休んでいる。

装備品

埼玉県を代表して走るからには埼玉Tシャツが必要だと考え、AmazonでTシャツを購入。さすが埼玉、米国でも買える。
米国の首都だか何だか知らないが、こっちは約740万人の人口をほこる世界の中心都市埼玉県の代表である。ちなみに千葉県は約630万で埼玉の相手にもならない。

当日の状況

埼玉TシャツでDC民を一泡吹かせようと思ったが、当日はあいにくの雨で山登り用のレインコートをずっと着ていた。しかもかなり強く、5Kを走る予定だった友人はキャンセルした。それでも、ここで退いたら私は2度と埼玉の地を踏むことができないと考え、一人で参加。
予想以上に参加者が多く(10Kは101人)、強い雨の中走る気満々のDC近郊民の気に圧倒される。きっとDC近郊民の先祖は戦闘民族埼玉県民だったのだろう。
「埼玉の夏を思い出せ。もっと強夕立の中水捌けの悪いグラウンドでサッカーをしただろ。」と自分に言い聞かせ、準備運動もあまりできず気合いだけでいざスタート。埼玉の夕立は蒸し暑いが、DCの初春の雨は冷たい。
Rock Creekのコースは1週5Kで2週する。開始早々に下り坂で30 m(100 feet)ほど降りる。これが結構急で、1週目の帰り(=登り)で太ももがつりそうな気配があり、ペースを緩める。いつも、平坦な道を走っていたため下り・登りに使う筋肉を全く鍛えていなかった。それに加えて寒さで脚が悲鳴をあげる。
途中、DC民に追い抜かれることがあったが心の中で「脚は速いことは認めるが、大宮の氷川神社に初詣したことないだろ?あぁ?」と意味不明なマウントを心の中で取ることで埼玉県民としての誇りを保った。朦朧とする意識の中、Rock Creek Riverが小学生の時遠足で行った名栗川に見え「私はDCから埼玉まで走ってきたのか?」と錯覚を覚えた。ちなみに帰ってから確認したが全く似ていない。観光名所としては名栗川の圧勝である。
紆余曲折あったが、無事59/101位(男女混合)でゴール。マラソン初心者の壁である1時間を切ることはできず、65分ちょっとの記録であった。ちなみに、日本人の中で1位であり千葉県民は不戦敗であった。DC民とは引き分けということにしておくが、千葉県民には(東京神奈川にも)勝ったと言って良いだろう。

次回予告

戦闘民族埼玉県民、米国を代表する組織にカチコミを入れる(マラソンで勝負する)。

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