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【Column】最近のUKロック界隈のバンドを紹介する その4 AIRWAYS & THE HUNNA

イギリス界隈のロックバンドは、いまほとんど死んでる。
なんて話がちょくちょく聞こえてきてはいるけども、『本当に面白くなくなって、死んでしまっているんですか?』と思ったので、ここ数年で好きになったバンドに加えて、当地で頑張ってるバンドを紹介していくことにします。
『同じようなロックバンドばっか応援してねぇ?』と言われたら、ぐうの音もでないけど、できるだけ違ったバンドをチョイスしていくんでよろしくです。今回は2組ですよ。

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AIRWAYS

LAに住んでいたドラマーのブライアンのもとに、元々作曲をしていたジェイクがやってきて、バンドを結成しようと提案した。2ヶ月後、ピータースボロに住まうジェイクの自宅のすぐとなりにブライアンが引っ越し、ジェイクの長年の友人だったアレックス、バーミンガムに住むジェイミーが参加し、バンドが結成される。ジェイクはギターボーカル、ギターにアレックス、ジェイミーはベース、ドラムはブライアンの4人組だ。

2015年に結成し、すぐさま向かったのは、練習スタジオだった。4人全員が納得できるようなサウンドを追い求め、練習に次ぐ練習とライブ活動を繰り返す日々。わずか1年しか活動していないにもかかわらず、2016年にはReading and Leeds Festivalへと参加するほどにまでなったのだ。SoundCloudならびにイギリスラジオ内で公開された「Ghost Town」「One Foot」がヒットしたのだ。

Arctic Monkeys、Cage The Elephant、Gorillaz、Circa Wavesからヒントを得た。公式サイトで直々にそう書かれているわけだが、もう一組加えるとすれば、Nothing But Thievesだろう。そのNothing But Thievesとは、Sunset Sons、THE HUNNAらと行なったツアーで意気投合、来るべきEPのためにNothing But ThievesのギタリストDom Craikと、かれらをプロデュースしているJulian Emeryの2人をプロデューサーにしようとしていたそうだ。

その2人と組んで発売されたのが『START TO SPIN EP』、自主発売していた3曲を含んだ5曲入りEPだ。BPMは遅いままでキープし、あくまででクランチな音色でありながらも、多く重ねられたギターサウンドはヘビーかつ重みがある。Arctic MonkeysとNothing But Thievesの中間点を、彼らに見つけるのは容易いだろう。

この質感を、結成後わずか2年で磨き上げてきた彼ら、まだまだ発展途上ではある。今後の成長に期待が持てそうだ。

https://open.spotify.com/album/1lhJ65kMypM5R9cDVSdQes

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THE HUNNA

そんなAIRWAYSとともにツアーを回ったTHE HUNNAは、2015年にハートフォードシャー州にて結成された。ギター/ボーカルのRyan Potter、ギタリストのDan Dorney、ベーシストのJermaine Angin、ドラマーのJack Metcalfeによる4人組バンドだ。

ハートフォードシャー州には、セント・オールバンズやヒッチンなどの都市があるが、有名なのは都市といえばワトフォードであろう、彼らTHE HUNNAが生まれ育った街だ。彼らが幼い頃から、Lower Than Atlantis、Dom Broco、Friendly Fires、The Gallows(以前紹介したFrank Carterが率いるバンドだ)といったバンドがこの都市から生まれていった。

16歳の時にRyanがDanと出会い、バンドが始まったという。その4年ほどあとにJermainとJackが加わり、現在の体制になった。

ロックバンドとして活動している彼らだが、実際のところヒップホップに多大な影響を受けてきたという。バンド名であるHUNNAは、彼らが育ってきた中でのスラングで、100%を与えようという意味合いがあるという。さまざまな困難や挫折を繰り返してきても、それだけを忘れずに生きてきたからこそ、バンド名にしたと語っている。


2016年にデビューアルバムを発売した彼ら、そのアルバムタイトルも『100』だ。これまでの彼らが培ってきたものを、全力で封じ込めた一作で、UKインディロックで特徴的なクランチ気味な音色のギターロックではありつつも、ギターサウンドの質感・シンセサイザー/キーボードが前にたったポップ感などを巧みにあやつり、多彩な楽曲群が封じ込められた1枚だ。

マイナーコードをところどころに差し込むことで生まれる憂いのあるメロディラインや、ギターを思い切りかき鳴らすターンとブリッジミュートで静かと音を鳴らすターンとを綺麗に分けたギターサウンドを聞いてしまうと、やはりイギリス出身のバンドらしさを感じてしまう。

発売後、年末にはJimmy Eat Worldとのジョイントツアーも行い、2017年も同じようにライブツアーに明け暮れている。新作が生まれるのも近いかもしれない。

https://open.spotify.com/album/0hIXIh4Cpf7i4pWtq9knNp


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