映画再見『嫌われ松子の一生』

久々に映画の感想。

この映画は公開された当時に見ましたが、最近ふとしたきっかけで思い出して再見しました。
この映画は自分の魂に触れてくるんですよね。
以前見たときも心震わされたのをほんのり覚えていたのですが、今見ても同じでした。

人が一生で抱える業に迫った映画だなって思います。
涙が…止まらない…

キラキラしたメルヘンチックな映像で惹きつけられたところに、これでもか!というくらいトラウマシーンを叩き込んでくる。
その間隔がうまいんですよね〜…

瑛太が語り始めるシーンは時々くっさいんだけど、この役どころがないとここまでの感動は得られない。
入れざるを得ないパートなんだろうと思います。
(柴咲コウの青年海外協力隊の絶妙さよ…)

人は誰しも誰かに認められたいと思うものだけど、一生それが叶わなかった(この映画ではすれ違っていた)主人公の人生を、ほとんど縁のなかった甥っ子がただ一人、その人生の一時に振り返って噛み締めてくれた、それだけでよかったと思えることがあるかもしれないなって、思わせてくれますね。

父に愛されたかった、そのために憎んでしまった妹のために人生を狂わせてしまった彼女の物悲しい最期。

でもどんなに普通に生きてる人でも、どこかにどうしようもできない苦しみや誰にも止められない渇望があり、足掻いてしまう。生きている間はみんなミュージカルの舞台俳優のようにドラマティックでメロディアスで、そして、きっと最期はあっけないものなのです。

人の一生に乾杯。

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