「コテンラジオ」を聴いて「熱血メルヘン 怪傑アンパンマン」&「アンパンマン伝説」を借りる
相変わらず底辺フリーランスで、無課金乞食としてコテンラジオを聴いています。ゆーりです。
ここ最近、作業用BGMとして流しているのが、先日完結した「やなせたかし編」。
彼の人生にはもちろん感銘を受けたのですが、個人的には、「は?アンパンマンにそんな設定あったん?もっと知りたいんだが…」と思い、参考文献をチェック。
設定が一番書いてありそうな「アンパンマン大研究」が読みたかったのだけれど、近くの図書館には在庫なし。
代わりに、参考文献にはなかったが「アンパンマン伝説」「熱血メルヘン 怪傑アンパンマン(第1部のみ)」を入手できたので、これを読んでみむとするなり。
読んでみたところ、理解が深まってかなりおススメでした。
というか、コテンラジオを視聴してから本を読むと、あーそういうことね~と思えるところがいっぱいで大変趣深かったので、その一部をご紹介します。
「アンパンマン伝説」を読んで
1ページ目からダメだった
目次をめくって1ページ目、「プロローグ|夕日の歌」として、彼の詩とともに、沈みゆく夕日の中を飛ぶアンパンマンと、それをみつめる「彼」の後ろ姿が見開きで描かれている。
コテンラジオを聴いた後だと、この詩も泣けるし、イラストも泣ける。
このページをそのまま額縁に入れて飾っておきたいくらい感動した。
興味のある人はぜひ書籍を見て確認してほしい。
アンパンマンミュージカルの真実
ラジオ内に出てきたアンパンマンのミュージカル。
勝手に「着ぐるみショー」だと解釈して聞いていたのですが、ガチでミュージカルだったのでマジで驚いた。
「今見ると、すごい珍写真である。」と書いてあるが、そうだね。以外の感想がありません。
おそらく、ミュージカルの最初期である1976年前後の写真だと推測されます。
あと、ラジオ内で「顔が欠けるのはカニバリズムを連想させる」と言われていたのですが、下記の画像を見ると確かにちょっとぎょっとする。(子どもには大ウケだったと書いてはあるが。)
こちらの写真は、おそらく1982年前後に上演したときの写真だと推測されます。
マグリットの絵
書籍には、アンパンマンの顔を取りかえることについて、「ヒントはマグリットの絵」という記述があります。
ネットで調べると下記が出てきたので、おそらくこれがヒントになっているのかな?と推測しました。
これに関しても、彼が高校時代に様々な芸術に触れていたから、こういうアイディアが出てくるんだろうなあと思います。
アンパンマンのモデル
コテンラジオでもいくつか説が紹介されていましたが、「アンパンマン伝説」には下記のように書かれていました。
ラジオ内でも「風と共に去りぬ」について言及されていましたが、
ドキンちゃんはスカーレット・オハラ、しょくぱんまんはアシュレーだそうです。
ちなみに、書籍内では「風と共に去りぬ」について、
と書かれています。
バイキンマンの羽が小さい理由
初期のバイキンマンは、今よりも痩せていて羽が大きかったらしい。現在のバイキンマンの羽が小さくなったのは、「UFOに乗っているので羽は不要になり、退化したから」だそうです。
せっていがこまかすぎてすごい。(語彙力)
「熱血メルヘン 怪傑アンパンマン」を読んで
「ねっけつメルヘン かいけつアンパンマン」とラジオで聞いたとき、勝手に「解決アンパンマン」だと思いこんでいたので、「怪傑」じゃん、というのがまずびっくり。もしかして、かいけつゾロリも「怪傑」だったのか??(知らなかった)
大人向けのアンパンマンとは
「大人向け」としてリリースされたアンパンマン。大人向けってどういうことだ?と思っていたんですが、この本には、アンパンマンのほかに、もう一人の主人公と言っていい人物が登場します。
それが漫画家の「ヤルセ・ナカス」。言わずもがな、やなせたかしの分身です。
アンパンマン(ジャムおじさん)側のストーリーと、アンパンマンに出会い、彼をテーマにした漫画を描くことにしたヤルセ・ナカス側のストーリーが切り替わりながら、時には重なりながら、作者のメタ的なコメントも入りつつ、物語が展開していく。
ラジオで話が出ていた、「パン工場が焼かれてアンパンマンがヘリを襲い、牢屋に入れられる」くだりはこの本の中にありました。
自分が借りたのは第一部のみだったので、この物語が最後どうなるのかは分かりませんが、この1冊を読んだだけでも、明らかにアンパンマンに対して、他人から言われたことを書いてるんだろうなあ、と推測できます。
他のヒーローと比べられ否定されるアンパンマン
「アンパンマンなんて子供だましだ」
自分の顔を食べさせるという残酷な描写をしている
等々。
「なんで人形のかたちのパン作った?」
これについての回答も書いてあったので記載しておく。
そう言い終わらないうちに雷が落ちて、アンパンの人形がすくっと立ち上がり、みるみるうちに人間と同じくらいのサイズになったそうです。
印象に残った言葉
作中で、アンパンの人形に生命が宿るわけない、という読者が持つであろう疑問に対して、彼はこう答えている。
言っていることはめちゃくちゃなのだが、こんなのでたらめだ!と言われることは承知で、それに対する設定を考えているのが彼らしい。
時代を感じる貸出履歴
時代はデジタルになっており、もう使用されていませんが、古の貸出履歴が残っていました。
この本がリリースされたのは昭和52年。履歴は3枚あり、一番古いものは昭和53年、一番新しいものは平成1年だった。
あとがき
かなり作り込まれた設定のある「アンパンマン」ですが、これは、彼が様々な本に触れていたこと、「図案」の道を選んだことに起因しているように思います。
そして、彼が「何でも器用にこなせてしまう」ことで、テレビ、ラジオ、舞台、シナリオライターなど、様々な仕事に携わることになり、そこで得られた人脈、知識を含むすべても、アンパンマンという作品に生かされていく。
自分は最初の転職の時、一番最初にした仕事のスキルはすべて捨てるつもりで会社を辞めたのですが、結局、今まで勤めた3社での経験をすべて生かす形で仕事をしています。
収入は減り、会社員という安定した人生のレールからは外れましたが、今のところ、この選択に後悔はありません。
この選択をするまでにだいぶ回り道をしましたが、これまでの就職、転職の経験がなければ、フリーランスになるという道を選ぶことは絶対にありませんでした。
無駄になる経験なんてない、ということは、自分も身をもって理解するところです。
そして、フリーランスにならなければ、コテンラジオに出会うこともありませんでした。
というわけで、最後に宣伝をば。
会社員時代よりも稼げるようになったら、サポートしたいコテンラジオ。
ようやく収入のめどが立ち始めてきたので、来年にはサポートできそう。
というわけで皆様のサポート、ぜひぜひお待ちしております!
(※自分はいちコテンラジオファンで、関係者ではないです)
役に立ったらサポートしていただけるととってもうれしいです。