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さいたま市のPark-PFIに関しての経緯と違和感

そもそも、なぜ私がこんなに「さいたま市のPark-PFI」に関してワーワー言っているのか?

2019年に「別所沼公園BOUSAI PICNIC」という防災の啓発イベントを開催し、私たち浦和防祭連合は市の方で公園利用団体として認識され、さいたま市が主催する別所沼公園連絡調整会議(2021年1月29日開催)に呼ばれて出席したところから始まる。

今年1月半ばにさいたま市から送られてきた封書にはPark-PFIに関しての資料1枚と通知書と出欠確認書のみ。
そこには別所沼公園でPark-PFIを導入するという文言はなく、説明会を開くから来てくださいという内容だった。
コロナ禍にも関わらず会を開催するなんて何事だ?と思ったが、出席することを決めた。

Park-PFI制度のわかりやすい説明はこちら(引用)

いざ説明会に参加してみると

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「別所沼公園における公募設置管理制度(Park-PFI)の公募に向けて」という資料をもとに話が進む。

体の良い事しか書かれていない資料。
持ち帰りの資料内には掲載されなかったが、スライド資料で映し出されたのは、公園北側の遊具がある広場に立派な施設が描かれていた。

この公園が選ばれた理由や収支計画の資料もなく、2019年に限られた事業者が参加したサウンディング調査は実施され、すでに事業者との打ち合わせは進んでいて、カフェなどの収益施設を公園内に建設することが前提で話が進み、今年の春から夏には公募を開始するとしか回答が得られなかった。

市は「設置する場所などは決まっていません。画はイメージです。」というものの、あそこまで業者に描かせといてそれはおかしい。
と私は思った。

何かがおかしい。

別所沼公園は、さいたま市内でも有名で、老若男女問わず市民に愛される素晴らしい公園だ。
街なかでは珍しく、大きな沼があり、自然もあり、野鳥がいて、子どもたちが走り回り、時には保育園幼稚園の運動会の会場になったり、プレーパークがあったり、ランニングやウォーキング、釣りをしたり、ボール遊びができる数少ない公園。
災害時の一時避難所にも指定されている。
あと数年すれば100周年。さまざまな歴史もある。

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すでに賑わいはあるにもかかわらず、子どもたちの遊び場をなくしてまで、収益施設を作って欲しいという声は、どこにあるのだろう?
いつ・誰が・どのくらいの声を上げた?

謎だった。

私は制度に反対しているわけではない。
だから、なおさら違和感と悲しみと恥ずかしさを感じた。

とにかくこのまま私たちだけで話を終わらすのはまずいと悟り、すぐにFacebookにこの件に関して投稿した。
投稿への反応は200件以上。
しばらく通知が止まらなかった。
※このほかにも投稿しています

水面下で動きそうだったので、さいたま市民として、みなさんに知っていただきたく投稿します。 別所沼公園が「Park-PFI(公募設置管理制度)」の対象公園に選ばれたようで、その公募に向けて公園利用団体向けの説明会に呼ばれたので参加してきまし...

Posted by 佐藤 真実 on Thursday, January 28, 2021


説明会の次の日、朝日新聞が「さいたま市のPark-PFI第1号は別所沼公園だ」と報じた。

ああ、やっぱりもう決まっているんだと思った。
市民の声を聞かず、いつの間にか公園は形を変えてしまうのか。

いろいろ調べた結果、資料が出てきた。

2019年のサウンディング調査実施

議会の議事録も確認した。
Park-PFIは2019年にも話題になっていた。

都市計画マスタープランを読み返しても、官民連携の際は市民との連携もしっかり丁寧に明確に図るという趣旨が書いてある。

調整会議に出席していた他の団体の方々とも話をした。
おかしい!何かすぐに行動しようと話す人もいれば、一旦議会に任せて話し合われる結果を待とうという声もあった。

議員の方々にも会派を問わず色々相談してみた。
議員の方々は「別所沼公園が選ばれたということは聞いていない」と驚いていた。
新聞にすっぱ抜かれ、ショックを受けている人もいた。

さいたま市議会も知らない(ふりかもしれないけどw)、市民も知らない。

さいたま市が一人歩きしているこの状況はやっぱりおかしい。

順番が違う。


2月3日さいたま市議会定例会

この制度に関する公募設置委員会に関しての質疑があった。
さいたま市は「都市公園法に則って進めている」と答弁し、
「Park-PFI導入前に利用団体や関係者向けに丁寧に説明会をする」と言った。

正直、意味がわからなかった。
じゃあ、あの調整連絡会議は一体何だったのか。

陳情書の準備と、署名運動の準備を始めた。

ちゃんと市民のために事業をして欲しい。
そのために、しっかり調査をして欲しいし、意見交換や説明会を開催してほしい。やるやらないはそれからだ。

ただ、始動するのはタイミングを待った。
既存の情報だけではまだ議論の論点がはっきりしなかったのと、下手したら途中でねじ曲がった情報が拡散されては誰のためにもならないからだ。
少なくとも、今期のさいたま市議会内でもう一度質疑応答があるので、その結果を待とうと思った。
そして、これだけ色々と引っ掻き回し、SNSで拡散したのだから、さいたま市側も何か対策をしてくるだろうと思ったから。


そして本日、2月18日のさいたま市議会の中のまちづくり委員会が開催され、Park-PFIに関して質疑応答があったので傍聴に向かった。

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定例会本会議と違い、形式的な原稿がないのでとても面白かった(・・・という表現であっているかどうかわからないけど)。

大体の内容は本会議での質疑の繰り返しと、「公募の際の選定委員会」の形式がどうなるのかについてだった。


別所沼公園がすでに実施決定ということが報道されているが、それは誤報だと市は認めた。

え・・・?
じゃあ冒頭に書いたあの会は何だったのでしょうかね???


現状の残った問題点は以下

■選定会議は非公開で選定委員は有識者とさいたま市の職員の5名で形成される。
・5名だけで決めてしまっていいのか?
・会議が非公開なのは今の社会にそぐわない(透明性が求められているのに)
・情報を公開するというが、いつの段階か?

■市民の意見をどう吸い上げ、反映していくのか
・公募前に説明会や意見交換の場を設けると言ったが、具体的な方法とスケジュール

■公募業者が公募にそぐわないものしか出してこなかったら?


委員会中時折、さいたま市側と議員側の噛み合わない質疑応答は、今のさいたま市を表しているようだった。
この公園の問題だけじゃないんだよな・・・。
 
まさに、沼である。

引き続き、どうなるか追います。

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