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法務部員、美大へ行く。 #03 / 学生最後の日...

このシリーズは、企業法務に従事する筆者が京都芸術大学でデザインを学んだ理由を開陳しつつ、筆者自身があたまの中を整理しようとするものです。私の卒業制作についてはこちら。


2024年3月31日…これで学生証の有効期限は切れ、本当の本当に学生終了です。2021年からかれこれ3年間お世話になった京都芸術大学、学生生活、終わり際になってようやく寂しくなって来ました。でも、明日から学生生活が始まる人たちもいて、23年度にいっしょに卒業した方の中には大学院に進まれる方もいるので、前向きな季節でもあります。

そんな(今回の)学生最後の日に、いろいろ振り返って思ったこと、もしかしたら次の学生さんのヒントになればうれしいこと、いろいろメモしていきます。

※グラフィックデザインコースは、まもなく対面スクーリングのないコースへ改組されるそうです。下記は、対面スクーリングある時代の記録であることにご注意ください。

1 お金のはなし

プライスレスな経験なので、無粋な勘定はしません。が、やればやるほど、やりこめばやりこむほど、学費プラスαがうまれてきます。必要なMacとかAdobeはもちろんですが、やはり制作、とくに卒業制作。何をやるか(できるか)で大きく異なるので一概には言えませんが、私の場合、冊子類の印刷費用が想像以上でした。あと京都への交通費・宿泊費。でもこれらはとても意味あるお金ですし、ここでケチったら入学した意味がないので、気持ち的には気にしない!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!(爆音)

2 イラストが描ければ…

わたしは絵が描けないので、タイポグラフィとかグラフィックを上手いことすることに注力しました。ですが、本当に何度も、「イラストが描けたらなあ…」と思うことがありました。これができれば、表現の幅は広がりますし、もっといろんなチャレンジに繋がる気がしてなりません。

かつて10年以上絵を習っていた、眠れる記憶を呼び覚ましたい……….。絵の具や版画で、無限に模写していたので、デジタルへの順応とか課題山積みでしょうけど!!!! (そういう色気を起こして、安い板タブはすでに手元にある。)

3 ハウツーはあとで

SNSをしていると、デザイナーさんがデザインの色んなハウツーを教えてくれます。Adobeソフトの使い方から、デザインの考え方まで幅広です。で、それらをまとめた書籍もぽこぽこ出て来ます。

私も魅力を感じていくつか買ったのですが、それだけ読んでも、はっきり言って役に立たなかった! いや、正しく言えば、今の自分には役立てることができなかった!!! 魅力的なハウツーがあっても、結局使わないことが多かったです。まず自分が何をテーマにするのか、何を表現したいのかが先にあって、その実現に必要なハウツーを学ぶのがあるべき順序だと、改めて認識しました。

4 作品を見るのが一番ためになった

では逆に何が一番役だったかと言うと、作品を実際に見ることです。ここでいう作品とは、美術館の展示はもちろんですが、身の回りのパッケージや広告も含まれます。卒制で「年齢を切り口」にするのを閃いたのは、京都芸術大学の広告でしたし、特に、21_21 DESIGN SIGHTでやっていた企画展「もじ イメージ Graphic 展」でみた作品群は卒業制作にかなり影響を与えました。


5 カリキュラムはよくできている

カリキュラムがよくできていたと思います。なぜそう思うかと言うと、卒制のテーマ検討で行き詰まった時、入学初期に受講した科目を振り替えることで突破口が開けたからです。それは、たしか「自分の最初の記憶を、アスキーアートで表現する」という、これだけ見るとトリッキーでおもしろそうという感想止まりなんですが、学びを進めて卒業制作の段で見直したら、意外とそこに自身のprimitiveな関心が表れていることに気づかされました。そう設計されているからこその「カリキュラム」なんですが、なるほど関心してしまいました。

6 デザイン思考

「デザイン思考」という言葉があり、私自身もなんとなく魅力を感じていました。なので実は当初、京都芸術大学でも大学院とか、芸術教養コースも考えました。ですが、①そもそもなんか作りたいからなんか(1人で)作れるコースがいい、②「デザイン思考」ってデザイナーの思考に由来しているんだったら、自分がデザイナーになるのが一番早くない!?!?!?!?、と思って、グラフィックデザインコースにした次第。「思考を学ぶ」というのは居心地が悪いので、やっぱり自分で手を動かしてやってみて、そういう思考をじっさいにやってみて、身につけるのが一番です。practice makes perfectです。

ちなむと、〜思考をめぐる概念整理は以下の本が有用でした。

おわりに(2024の抱負)

大満足な3年間でした。卒業制作展搬入〜卒業式・撤収の時期に加速的に知り合いも増え、すでに経験済みの1回目の大学や大学院と比べ物にならないくらい、寂しさを感じました。2024年は、ひとまず、この学びとキャリアのあたりを棚卸して(その一部がこのnote)、何を目指し、そのために何をすべきか、考えようと思います。

あとイラスト練習する!!!!!!!!!!


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