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Twitter(X)の次のSNSはどうしますか?

ここしばらく、イーロン・マスク氏買収後のTwitterがXとなり、大きなサービスの変化がちょこちょこあります。立場によってはもっと早くから「こりゃ駄目だ」と移動先を探している人も多いですが、なかなかちょうどいい乗り換え先がなく、困ってしまうことも多いです。

どの人でも基本は「自分と仲のいい人、界隈が移動するところにノンストレス、または最小限のストレスで移動したい」と思っていると思います。確かに馴染んだたったひとつのSNSから重い腰を上げるのはとても大変です。移動したはいいものの、界隈の人は誰も移動してこなかったのでは泣くに泣けません。
かといって有料化の話も出ているXで、仲間内が櫛の歯が抜けるように少なくなっていくのを待ってるうちにどんどん寂しくなっていくのもまた困りものです。

今回はワタシが「創作者」「情報収集者」「居心地のいい喋り場所が欲しい人」の3つの立場で触ってみたSNSがどんな風なのか感想を書いてみます。

記事を書く前提となるので書いておきますが、自分のポジション、属性として「小説書き」「ゲーム制作者」「電書制作者」「研究本制作者」「廃墟、建物好き」「飯テロ好き」「昔の女性向け、少女向け研究が好き」「陰気な青春もの好き」「漫画好き」「ストーリーゲーム好き」などがあります。

ちなみに館山は今年末にTwitter(X)を退会予定でいろいろ調べているところです。

あと今回はオタク界隈向けに「アダルト投稿がいけるか」という視点を付記しています。



misskey.io

Twitter大混乱のタイミングに登録したのはこちらです。その当時は与謝野晶子や「レターパックで現金送れ」などのミームで話題になりました。(今は与謝野晶子は特に流行ってないです)
こちらをTwitterと比較した時には「人とコミュニケーションしやすいMastodonかな?」というのが最初の感想でした。
ioに限らず、misskeyのリアクションはある種独特な文化です。スタンプ(画像アイコン)を書き込みに対して押すことができます。これ自体はLINEでもpixivでもあるのですが、これを知らない人にもどんどん飛ばす文化があります。ニコニコのコメントのように多くの人がコメント代わりにリアクションを飛ばしてくる訳です。

「うわ怖っ」と思った人もいるでしょうが、ネガティブなコメントをioの運営の村上さんが禁止しているので、登録されているリアクションもネガティブなものは基本ありません。
親しくない人からも軽い好意、激励のリアクションがどんどん飛んでくるというカラーはものすごく独特です。登録したばかりの人でも完全なる孤独を味わうことは多分ないと思います。
ここがmisskeyの独特な長所だと思います。

欠点がないのかといえばもちろんそうではありません。この大量にあるリアクションが飛んでくる「見知らぬ人からも軽いフィードバックを大量に受け続ける」ことに馴染まない人には居心地が悪いかもしれません。リアクションに採用されている題材がオタクっぽくて嫌という人もいると思います。
カラーへの好き嫌いが露骨に出ると思います。

ちなみにmisskeyというのはioだけではなく、Mastodonのようにいくつものmisskeyサーバーを独自に作ることができます。自分オンリーのサーバーを作っている人も時々います。
この分散型の思想が馴染まない人にとってはmisskeyもMastodonも全く相性が悪いものだと思います。

画像の投稿に年齢制限ではなく「NSFW」という条件になっています。「Not safe for work(職場ではあかんのよ)」というやつです。つまりR18よりやや厳し目の条件で、絵を隠すフラグを付けなくてはいけません。
ただし、このNSFWはイラスト一枚ずつに設定できます。一枚目で露出やエッチな部分のないトリミングしたものを出しておいて、二枚目でエッチな絵を見せるみたいな技を使うことができます。
テキストについても「内容を隠す」ことが可能です。


くるっぷ

ioの後に登録したのはくるっぷです。こちらは分散型ではないSNSです。創作者向けを謳ったサービスで、きめ細かいフィルタや制作物のサンプルをタイムラインとは別個に作成することができるのが特徴です。noteに記事を書いているのでnoteに例えますが、要するに「つぶやきと記事を別個に分けられるnote」だと思えばイメージしやすいと思います。肝心の記事がつぶやきで流れていってしまったり、探しにくいなどということがない訳です。
アダルト投稿(R18、R18G)はOKです。全年齢、ネタバレあり、R18、R18Gで投稿を分けられます。ただし、ワタシはまだ遭遇したことがないのですが、「ネタバレあり」と年齢制限を両方使うことができないようです。ここは成人向け作品のネタバレをしたい人にはとても不親切だなと思います。

そして、地雷の多い皆さんがうまく地雷を避けられるためだと思うのですが、閲覧のフィルタリングがめちゃくちゃ細かく設定できます。地雷の多いオタク女子の皆さんにはとてもお勧めです。ワタシの知っている界隈でも登録しているのはほとんどが女性です。

ただし「いいね」と「引用」の仕様にかなり癖があります。
「いいね」は誰がしたか解らないようになっています。そして「引用」はリツイート、リポストのように使用できず、必ずコメントを付けなくてはいけません。これが仇になって絵文字一文字押して拡散というパターンをかなり多く見ます。

そしてきめ細かなフィルタリングは、地雷が表示されてほしくない人にはものすごくありがたいですが、気にしない人にとっては果てしなくどうでもいい機能でもあるせいか、オタク向けという触れ込みではありますが、男性が好んで使っているのをあまり知りません。(少しはお見かけしてます)

創作メインという部分で大変気になったことをひとつ。
くるっぷは記事に埋め込みができません。urlを貼ったらurlの文字列が並ぶだけです。YouTubeなどの配信者、ブラウザゲーの制作者、pixivなどに漫画を投稿している人のリンク先が全く見えないので、イラスト、漫画以外のオタク系コンテンツをされてる方はかなり不利だと思います。


Threads

インスタグラムと連動しているTwitterみたいな感じのSNSです。使い勝手は大体それで説明できるのですが、やっぱり独自の部分がかなりあります。

まず、このインスタグラムとの連携。スマホの場合システム的な設定を別途インスタグラムをインストールしてそこの仕様に依存する形で作られています。「インスタ要らんわー」という人には果てしなく面倒です。

そして初めて使った時には「あれ? 誰もフォローしてないのにいろんな人のポストが流れてくるー?」とびっくりでした。そうなんです。フォロー0人でも空っぽのタイムラインにならないんです。
要するに最初は「何もデータがない状態でのXのおすすめ」みたいなタイムラインがあるんです。多分インスタとmetaのフォローデータなどはおすすめに流用されると思いますが、そこは未確認です。
ただしインスタとThreadsを使い分けようと思っていた人は最初かなりうんざりすると思います。

DM機能はありませんが、インスタのものを使えば送れる……とのことですが、Threadsとインスタは別SNS扱いで、Threadsで相互だからとインスタでフォローしていなければDMを送ることができません。個別のSNSだと思うと不満のある仕様です。

メリットとしては公式っぽいアカウントが多めに登録していること。Twitterの著名人や企業などが次の移動先として多く登録しています。情報収集先としてかなり助かると思います。

ただ、こちらはActivityPubに対応して分散型SNSになる予定というのに、現時点ではその機能が開放された様子はありません。いつなるんでしょうね。

創作者向け情報としては「アダルト、エッチなものはNGっぽい」というのを置いておきます。そして今はそうではないのですが初期には「horror」と検索を入れたら警告が出ました。「アダルトだけでなく残虐なキーワードを含むホラーの告知はできないか難しい」と思った方がいいかもしれません。
ワタシはその時点で創作物の告知については割と諦めました。


Bluesky

こちらは元Twitterのジャック・ドーシー氏が立ち上げたSNSで、昔ながらの、あんまり殺伐としてないTwitterを思い起こすサービスです。ただし現在は招待コード制で、コードがないと登録できません。
個人的には居心地もよく、いろんなツールも開発されたりしているのでお勧めしたいですし、友達にはぜひ勧めたいSNSなのですが、いかんせん招待コード制が仇になり、中身が見えないせいかなかなか招待コードを受け取ってもらえません。

こちらも分散型SNSになる予定らしいですが、個人的には別にならなくてもいいのでDM機能をつけてほしいです。

あと、Blueskyはポストを投稿する時にurlを入力すると、リンク先のカードを表示するかどうか選べます

あ、アダルト投稿はcontent filteringで調整した後には可能です。


Twitter(X)を今も離脱しづらい理由

いろんなところにいいサービスができてはいるんです。なので不審な仕様の広告とか有料化とかが迫ったXは、早めに「使わなくてもいい方向へ持っていきたい」と思っています。

ただし、どこのSNSでもDM機能がここまで強いサービスはありません。Blueskyの招待コードを送る時にも結果的にXのDM機能を使って送っています。
分散型SNSの大きなネックとして「DM機能を自分の(所属している)サーバー、インスタンスできっちり作っても、送り先がそうとは限らない」という問題があります。そのせいもあってか、TwitterのDM機能に相当する堅牢性を持ったDM機能が今挙げたどこにもないのです。
「多少仲よくなったらLINEのDMすれば?」という意見もあるでしょうが、LINEは音声通話があるシステムです。テキストのみでやりとりしたい相手にそう簡単に公開したくありません。

ただ、あちこちを見ている限りでは「DM機能、このまま搭載されないところが増えるんじゃないかな?」という気がしています。

今のところ「Discordをテキストオンリーで運用して、そこでDMを受け付ける」のと「メールをもらう」の二本立てくらいしかイメージできていませんが、もう少し何か方法はあるような気がします。

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