【サポーターに聞く】#1 グラミン日本ってどんな団体？
はじめに
こんにちは。グラミン日本です☀️
6月の「プチ起業ワークショップ」も無事終わりました。興味のある方は、是非前回の記事にて、詳しく説明しているのでご覧ください。
今回の記事は、【サポーターに聞く】マガジンの第1弾です。
グラミン日本サポーターのインタビューをお届けします。
サポーターとは？
グラミン日本では、職業上のスキルや専門知識を活かしたボランティアのことをサポーターと呼んでいます。グラミンメンバー(グラミン日本で自立を目指す方々)をサポートする幅広いプロフェッショナルで、さまざまな企業や職種の人がいるのも特徴ですね。
その中でも、今回は、センターマネージャーにフォーカスします。
グラミン日本で自立を目指すメンバーは、5人一組の互助グループ(*)を形成後、センターミーティングと呼ばれる月2回の会合に参加します。
そのミーティングの運営や各メンバーの起業や融資、その他生活の相談に乗ったり、融資したお金の返済計画を一緒に考えたりと、金融や起業の知識を持ち、メンバーを一番近くでサポートする役割の人たちを「センターマネージャー」と呼んでいます。
(*)5人一組とは、信頼関係に基づいてメンバー同士が一緒に支えあっていく5人組のコミュニティです。
簡潔に言うと、センターマネージャーは、グラミンメンバーに寄り添い伴走する人です。
メンバーに近い立場だからこそ、グラミン日本サポーターの価値観がより伝わる内容だと思います。
関野さんに聞いてみました！
今回、インタビューしたのは、グラミン日本サポーター・センターマネージャーの関野さんです。
融資事業チームとして、2018年のグラミン日本設立当初から携わり、現在では愛知県でセンターマネージャーをしています。
1. グラミン日本に参加したきっかけは？
20代前半で父親を亡くした経験から、他にも若くして親を亡くした人を助けたいと思い、「あしなが育英会(*)」の活動をしていました。その中で、様々な家庭の実態に衝撃を受け、何か出来ないかとずっと思っていました。
40代になる頃に読んでいた本がきっかけで、「グラミン銀行が日本でも活動する」ということを知りました。銀行で働いている私自身の金融スキルを活かし、貧困課題解決への橋渡しのような役割ができないかと考え、2018年に銀座で開催されたグラミン日本準備機構のワークショップに名古屋から行きましたね。
実際にグラミン日本準備機構のメンバーと話す中で非常に想いが強くなり、設立から携わり、今も活動に励んでいます。
(*)あしなが育英会:病気や災害、自死（自殺）などで親を亡くした子どもたちや、障がいなどで親が働けない家庭の子どもたちを奨学金、教育支援、心のケアで支える民間非営利団体
本をきっかけに、実際に名古屋から東京へ行くほどのバイタリティと「誰かのために何かできないか」と強い気持ちを持って活動しているのが伝わりますね。
2. 実際に、グラミン日本サポーターとして活動してみて、どうですか？
個人的には、同じような熱意を持つ、大手企業やさまざまな団体に勤務している人と、磨き上げたスキルを持ち寄って、グラミン日本の仕組みを作り上げていくことが新鮮でした。
グラミン日本の仕組みは、今の世の中にない仕組みなので、ないものを作り上げていくことは本業では絶対に経験できなかった、ととてもやりがいを感じましたね。
グラミン日本のサポーターは、本業のかたわら、ボランティアで活動しているので、「誰かのために何かできないか」という想いを強く持っているのが特徴です。
3. 現在、女性を取り巻く環境について、どう考えていますか？
まだまだ、女性が男性並みに活躍して収入を得ることができる場は少ないと思います。改めて、このコロナ禍で明確になったのではないでしょうか。特に社会制度としてのサポート体制、女性に対する体制が不十分だとかなり感じています。
働くためのスキルを習得する場がないのも課題ですし、様々な背景から精神的サポートを必要としている女性が増えていて、悪循環が起きていると考えています。
特に、日本の女性には、子供がいたりすると時間的な制約もあって、正社員として働くことを、諦めてしまっている人も目立ちます。女性たちの間に「諦めムード」を作ってしまっていることは、日本の課題ではないでしょうか。
ですので、グラミン日本には、女性が働くスキルを習得し、そのスキルを活かす場をつくる社会への作り替えが求められていると感じていて、日々活動に励んでいます。
また、グラミン日本で活動するセンターマネージャーの中には、社会福祉士の資格を持つサポーターもいますので、「金融支援」と「自立支援(*)」の両方に力を入れ、メンバーの方の意欲に寄り添えるような体制をさらに整えていきたいと思っています。
自立支援(*): 少額のお金をお貸しし、就職やプチ起業ができた後にお金を返済してもらったあとも、メンバーが自立して生活を楽しめるような精神的なサポート
センターマネージャーとしてメンバーの方と関わる中で、社会的な背景まで考えながら、寄り添うことを心掛けているように感じました。
金融の知識を持つ人や、社会福祉士の資格を持つ人、それぞれの力を活かして活動しているのも、グラミン日本の特徴ですね。
4. 「5人一組の互助グループ」について、どう捉えていますか？
今、よく考えているテーマです。
「グループになった5人で助け合うこと」が1番の目的ですが、中には、精神的に不安定になってしまいコミュニケーションを一方的に拒否してしまう時期のあるメンバーもいます。1ヶ月ぐらいそんな状態が続いて、やっと繋がった時には借金も増えていて、周りのメンバーもどうしたらいいかわからないといったことがあり、メンバーの方にとって1番良いサポート方法は何かすごく考えています。
そもそも、女性支援の場において、海外の方は割とその国出身者のコミュニティを作り、その中でワイワイできる傾向にありますが、日本人はそういった場でコミュニティをつくりづらく、どうしても孤立してしまう国民性のような特徴もあります。
ですので、日本でどう5人組を作ればいいのかを考えたときに、例えば同郷など共通項がある人同士だとより話がしやすいのかなと思い、試行錯誤中です。
5人一組について、メンバーのインタビューでは支えになったという声があがっていましたが、関野さんは、より日本の女性に合う5人一組のあり方について日々考えているのですね。
5. メンバーの方々にどんな人生を送ってほしいと考えていますか？
メンバーの方々自身も、人生の次のステップを考える余裕ができるようになってほしいと考えています。
もちろん、メンバーの方々の収入が安定し、落ち着いた仕事に就けるようにする物理的なことも大事にしていますが、それは生きるための手段として考えています。自分自身の人生を自分で決め、社会的な制約ある人生から万事脱却して、自分自身の人生を歩むことを一緒に目指しています。
そのために、私自身はみなさんとの出会いを大事にしています。
1人ひとりの方の人生に真正面から向き合って、決して上からではなく、同じ目線で一緒に解決策を考えて、1歩ずつでも前に進んでいきたいという気持ちで私はメンバーの方々と関わっています。
「上からではなく、同じ目線で」というのは、グラミン日本内でもよく聞く言葉です。
関野さんのように「自分も当事者だったから、何かできないか」というサポーターも多くいます。
おわりに
今回は、グラミン日本サポーター・センターマネージャーを務める関野さんのインタビューでした。自分と似た経験をした方に何かできないかという想いから行動を起こし、現在はグラミン日本のセンターマネージャーとして、「メンバーの方と一緒に考えること」をモットーに活動しています。
少しでも、メンバーと関わるサポーターの背景や、心構えが伝わっていたら嬉しいです。
また、今回の投稿を読んで、サポーターに興味を持った方やサポーターとして参加してみたい方は、こちらを参考にしてください！
<サポーターについて>
・日本の貧困問題を解決したい、取り組みたい社会課題があるという熱い想いを持つ人が活動しています。
・会社員、自営業、フリーランス、主婦、学生など様々な職業・職種の方がボランティア（プロボノ）として活躍しています。
・本業とは異なる組織でプロボノとして活動することで、自身のスキル向上や新たなネットワークの構築にもつながります。
参加してみたい方は、下の画像をタップし、職種を選んで応募してください。
<グラミン日本で自立を目指しているメンバーの方々はこんな方々です！>
■現在の収入が一定ライン(*)以下の方
(*)生活保護基準の1.8倍以内が目安。地域や世帯構成によって異なります。
■5人一組のグループで互いに信頼しあい、助け合おうという意欲のある方
■働いて生活をステップアップしたい方、前向きに生きていきたい方
グラミン日本が行う支援について興味を持った方は、
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本日も、最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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