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家業を持つ僕が、家業エイドに加わった理由

勤めている会社の中でも、際立って尖った部署が家業にまつわる事業をやると聞いて、これだと思って応募した。なぜなら僕にも家業があったからだ。ちなみに最初に自己紹介しておこう。僕の名前は稲木元昭、通称アキ。趣味は筋トレで、筋肉では負けない自信がある。

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僕の家業は千葉で継父が営む冷凍空調設備業の会社。創立は昭和40年で現在2代目になる。継父と聞いて驚く人もいるかもしれないけれども、僕にとってはシンプルなことで、母の再婚相手が家業持ちだったのだ。会社に勤めている僕にとっては家業を継ぐ選択肢は頭になかったけれど、スパークラボが手掛ける家業に関わる事業の話を聞くうちに、頭の中の家業が占める割合は大きくなっていった。

社内で手をあげて、「家業エイド」の運営スタッフにめでたく加わることになった。あらためてこのグラフトプレナーのnoteを読んだり、家業を持っているみなさんと「家業エイド」で話を聞いたりしてみると、家業はその会社にしかない伝統や技術の詰まった宝の山のようなものなんだと気づかされた。改めて自分の家業を考えてみれば、父が営業をしているところをそういえば一度も見たことがない。お得意さんに愛されながら顧客を途切れさせることなく事業を続けてきて、知らない人であれば仕事を断る姿すら見たことがあった。子供の頃は当たり前に思っていたことでも、自分がいざ営業を経験してみればそれがどれだけ大変なことなのかが身に染みたことを思い出す。

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「家業エイド」は、そんな家業を持っている仲間同士がつながりあい、助け合いながら家業となんらかの関わりを持ったり助けたりすることをサポートするコミュニティだ。そのやりとりに感化されて、近頃は家業のホームページの制作くらい、引き受けてみようかなんて思っている。幸い、ビジネス面では頼りにしてもらっているから、「家業エイド」に参加するみんなに聞きたいことも山ほどあるのだ。そうやって家業に改めて目をむけられたことでも、もうすでに僕は「家業エイド」の恩恵を受けているのかもしれない。

家業のことを考え始めてよかったことはまだある。それは、家業を通してあらためて家族のことを見つめてみると、今まで気づかなかったいいところが浮かび上がってきたことだ。家業をひとりで切り盛りしている父だけでなく、それをうまくサポートしながら僕の協力を上手に仰いだりする母は家族のつなぎ役のようだ。僕にとっての継父を実の父に持つ、僕の妹は、父に似て愛嬌に溢れていて自然に人を巻き込んでいく魅力を持っていて、今度獣医になるのだそうだ。ありふれていると思っていた家族が、家業という視点を持ったらなんだか特別で、かけがえのない存在になってきたのだ。

だから、きっと家業を何かしらの形でサポートする、エイドすることは、家族をエイドするという意味でも、ひとつの伝統や事業を残すという意味でも大きな意味を持つ。その一端を担うために「家業エイド」で、今日も僕はみんなの話を聞いてみたい。

お話:アキ



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