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そのまま継ぐ事はしない。自分の視野を広げて挑戦する事を恐れず、世論にとらわれない選択の先に事業継承があるー立石 裕大


「家業を継いでいなければ、家業はまだ関係ないこと」「サラリーマンとして働いているから、家業は関係ない」。こんな常識を一度疑ってみよう。家業と無関係に思えるキャリアや今の仕事にも、ひょっとすると家業が活きているのかもしれない。

今回インタビューするのは、現在カメラマンとコミュニティースペースtomoshibiの運営を行なっている立石 裕大さん。家業はベルトコンベア等の建設機材のリース業。一見家業と今のキャリアは全く関係ないように思えるが、実は彼のキャリアには家業のエッセンスがたっぷりつまっているようだ。

プロフィール
名前:立石 裕大(たていし・ゆうた)
年齢: 23歳
家業:ベルトコンベア等の建設機材リース業
代:父親で2代目
事業承継:あり
現在:広告代理店業、コミュニティースペースtomoshibiの運営管理、カメラマン


まずは、彼の家業の話から、現在のキャリアについて聞いてみよう。

家族を守る事に直結する家業という仕事

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──家業はなんですか?

ベルトコンベア等の建設リース業をしています。

──家業を手伝った事はありますか?

大学3、4年の時はよく手伝っていました。メンテナンスでゴムの点検や、塗装、電源コードなどの清掃など基本的なことを手伝っていました。父が実際に仕事をしている所をみたり手伝ったりしたおかげで、今まで父がこのようにお金を稼いでくれていたから家族が生活出来ていたのか。と感謝する機会になり今でも父のことを尊敬しています。

──立石さんは現在どんなお仕事をしているんですか?

株式会社OReNASと地域に特化した広告代理店業や食/農/まちづくりの分野に特化したコミュニティスペースTomoshibiの運営、管理。そしてジャーナリスト小西遊馬と共に映像制作をメインに活動しています。

──いつからフリーランスで活動を始めたんですか?

東京農業大学で造園を学んだ後、野菜の卸・小売業をしていましたが自分のやりたかった事と方向性が合わず退職し、それからフリーランスで活動しています。

“家業持ち”ならでは?働き方の選び方

──就職活動に家業は影響しましたか?

少し影響しているかもしれません。周りが就活をしている際にも自分は就活をせず、自分のやりたいことを考え、行動する時間に当てていました。家業持ちだからこそ“世論にとらわれない精神”を持っていたと思います。実際、私自身フリーランスという働き方を選んでいるのも、それが影響しているのかもしれません。

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他の業種、仕事を通して視野を広げる

──現在の働き方にも家業の存在が影響しているのですね。立石さんは家業を継ぎたいと思っていますか?

思っています。ただ今すぐに継ぐのではなく、もっと私自身が成長してから継ぎたいと思っています。祖父が創業者で父で2代目なのですが、父は3年間他業種の仕事に勤めてから家業を継ぎました。他の業種や他の世界を見たほうが、視野を広く持てるだろうと言う祖父の考えがあったようです。なので、私自身も今は色々な分野の仕事を経験する時期だと考えています。

──継いだらどのように家業を続けていきたいですか?

フリーランスで活動していく中で、経営の厳しさにも触れています。今後新規事業を立ち上げたり新しいことにチャレンジしなければ、家業を続けるのは難しいと感じています。だからこそ会社の理念や伝統など先代が大事にしてきたものは残しつつ、どんどん新しいことに挑戦していきたいと考えています。そのために、今は自由な視野を持ち続け世界を広げていきたいと思っています。

──家族から「継いでほしい」と言われた事はありますか?

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継いでも、継がなくてもいいよと言ってもらってきましたね。会社を経営する難しさなど父が一番わかっていると思います。そのため、強制的にこの仕事をやってほしいと言うのではなく、もしやりたかったらやればいいと言ってもらえているのだと思います。


父から学んだ仕事の姿勢

──家業を見ていて、仕事に関して学んだことはありますか?

仕事の姿勢は父から学んだものは大きいです。責任を持ってやること、仲間を大切にすること。私は一人で仕事することもありますが、仲間で動く時にはチームの士気をどうやってあげるかを大事にしたい。それは父の職場の人との付き合い、コミュニケーションを見てきたから。お客さんと仲良くなって、本当に良いものを知ってもらうことを大事にしていた事も私が今大事にしている事です。

それに父が家族を大事にしてきたからこそ、仕事以外の場所で“なぜ仕事を頑張っているのか”“力が入るのか”という気持ちの根っこを忘れないようにしたいです。



最後までご覧いただきありがとうございます😊

本記事の内容・表現は、取材当時の"瞬間"を『家業エイド』視点で切り取らせていただいた、あくまで家業を通して皆様が紡いでいる物語の過程です。皆様にとっての「家業」そして「家業との関係性」は日々変わりゆくもの。だからこそ、かけがえのない一人一人の物語がそれを必要とする誰かに届くことを切に願っております。

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