ARグラス「Nreal Air」を活用したプロ野球観戦のデモを作ってみた
こんにちは!Graffityの森本です!
Graffityでは「最短3か月で“心を動かす”ARエンタメ」をコンセプトに、AR技術に特化したエンタメの企画・開発と、DX化を支援するスタジオ「Graffity AR Studio」を運営しております。
今回は、ARグラス「Nreal Air」を活用したプロ野球観戦のデモを制作したのでご紹介させていただきます。
Nreal Airとは?
Nreal Airは、対応するAndroid端末と接続することで「AR体験」が楽しめるARグラスです。 2021年に日本で発売された、Nreal Lightの「6DoFトラッキング」とは違い、「3DoFトラッキング」のみとなっていることが特徴です。 3DoFにしたことで、軽量化・デザイン性の向上・低価格化を実現しております。
上記の改善は、Nreal Lightをリリースして様々なアプリケーションを開発する中で、企業のニーズやお客様のユースケースが動画鑑賞やAndroidアプリの表示などであったためだと想定しております。それにより空間認識の機能を削減する形で、コンパクトなARグラスをリリースしていると考えております。
また、Nreal Airでは、専用アプリ「Nebula」をインストールしたAndroidスマホを利用して3つのモードを楽しむことができます。
・MR Space(MRモード)
MR Spaceでは、空間内に最大5枚までの「Web View画面」を表示することができます。 また、様々なアプリケーションをWebベースで起動することができます。
また、現在利用できるアプリケーションは、
使い方を解説する「Tutorial」
ウェブブラウザー「Browser」
画像閲覧アプリ「Photos」
世界各地の自転車走行動画を鑑賞できる環境アプリ「Cycling」
となっており、現在は少ないですが今後新しいアプリケーションが登場してくると想定しております。
・Air Casting
こちらはAndoridの画面をそのまま写し出すモードです。
フルスクリーンミラーリング・サイドスクリーンミラーリングがあり、中央に配置するか、サイドに配置するかを選ぶことができます。
「Nreal Air」を活用したプロ野球観戦のデモ
Nreal Airを活用したプロ野球観戦のデモも制作しました。
テレビで放映されているプロ野球中継のような情報表示を、プロ野球観戦に導入しました。
今回のデモでは様々な選手や試合の情報のパネルを自由に配置&固定できます。用意したパネルは以下になります。
スコアやカウントなどの基本情報
打者情報
投手情報
守備情報
実際にプロ野球観戦へ導入する場合は、
打者情報や投手情報をより詳細に見ることができる
投手がどのような配球をしているかがわかる
(コースの比率や球種の比率を表示するなど)投手と打者の対戦成績などを表示する
などを対応することで、より野球観戦を楽しむことができると考えています。
また、野球観戦で盛り上がる、三振・ヒット・HR・得点のタイミングで、特別な演出を入れることで、さらに盛り上がる体感を作ることができると考えています。演出によってさらに、野球観戦体験を強化することも可能だなと考えました。
プロ野球観戦デモの制作プロセス
今回のデモを作るにあたって、プロ野球観戦に月1回いくようなお客様をターゲットにしました。
ヒアリングを通して、以下のようなプロ野球観戦の課題があることがわかりました
野球観戦をしている方はわかると思いますが、全ての情報はバックスクリーンに映し出されており、バックスクリーンを毎回確認する形となっております。バックネット裏の客席以外はバックスクリーンが視野に入らないことが多く、一度バックスクリーンを見る必要があります。さらに、バックスクリーンに表示されている打者や投手の情報は限られており、知りたい情報が表示されていないことが多いです。
一方でテレビ中継やアプリでは、投手や打者の情報などが網羅的に表示されております。
上記の課題を解決するためには
・野球観戦をしながら、リアルタイムに知りたい情報を表示されていることが重要になります
そこで以下の情報をNreal Airで表示するデモを作成しました。
スコアやカウントなどの基本情報
打者情報
投手情報
守備情報
また、常に表示したい情報や、表示しなくても良い情報があることに気づきました。さらに、観戦する席によっては表示する情報の場所も変更したいというニーズもあります。
上記を理由に、情報をパネル形式とし、自由に配置・表示・非表示にする設計にしました。
Nreal Airのデモ開発で工夫した点
このデモの実装では、パネルを選択・移動・非表示にするUI/UXをわかりやすくしました。
工夫した点は以下の2つです。
パネルを選択時に、そのパネルの背景に、パネルに沿った緑の枠を表示することで、選択していることを認識しやすくしました。
パネルを非表示にする際に、ゴミ箱のアイコンまで非表示にしたいパネルをゴミ箱に当たっている状態にするとゴミ箱が動くアニメーションを追加する事で、パネルを非表示にできることをわかりやすくしました。
①「どのパネルを選択しているか」の工夫ポイント
最初の実装はパネルを選択をすると、パネルが小さくなり、パネルの選択を解除すると元の大きさに戻るというものでした。
以下のGifは最初の実装を録画したものです。
しかし、この実装の場合、パネルを選択している時にパネルが小さくなり、配置する時にパネルが大きくなるため、パネルを配置する際の適切な距離感をユーザーが理解することは難しくなっていました。
そこで、パネル選択時にパネルに沿った緑の枠組みを表示する実装をしました。
②「パネルの非表示」の工夫ポイント
まずゴミ箱のアイコンを用意し、パネルをゴミ箱のアイコンに移動させることでパネルを非表時にする設計にしました。
ユーザーに直感的に理解いただくために、ゴミ箱のアイコンにパネルを移動する事で、ゴミ箱のアニメーションが再生させ、パネルを非表示にすることができそうと感じてもらえるように工夫しました。
最後に
「Graffity AR Studio」は、「最短3か月で“心を動かす”ARエンタメ」をコンセプトに、AR技術に特化したエンタメの企画・開発と、DX化を支援するスタジオです。
Graffityでは、これまで累計23万ダウンロードを突破したARシューティングバトル「ペチャバト」や、グローバルに展開しているARシューティングバトル「Leap Trigger」など、ARゲームを開発・運営しております。これらの知見を活かし、スピード感を持ってARを活用した“心動かす”エンタメの企画から運用までを、ワンストップでサポートいたします。
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