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ピアノ楽譜を電子化するなら、電子楽譜はiPad Pro一択な理由

電子楽譜導入を決めたので次は端末探しです。(って2022年に書いてから下書きのまま放置しすぎて運用から1年経過しました。)

前章でも軽く触れましたが、グイドという電子楽譜専用の見開きタブレット端末は目玉飛び出る価格で手が出ません。
これは無理だなーと思って(2018年頃)、電子楽譜を諦めてるうちにiPad Proが電子楽譜端末にピッタリだ!という噂(2020年頃)を聞くようになってきました。

本当はもっと前からあったと思うのですが、グイドを見つけた時にはiPadで楽譜という情報を見た記憶がないので、もしかしたらそれ以降に急にポピュラーになったのかもしれません。

1.楽譜専用端末にかける予算は?

さて、iPad Pro12.9インチと言えば10万以上する高級端末。
ピアノの楽譜を見るためだけの用途に、あなたならいくら出せますか?

わたしは、用途が楽譜閲覧に絞られるならiPadは過剰スペックだし、4万くらいのAndroid端末があるのではないかと思いました。

でも、ご存知の通りタブレット市場ってiPadのひとり勝ちなんですよね。
iPadのようなサクサク動いて安定してを求めると【Androidにそんなものは無い】って答えが返ってくるくらい。
※2023年にGoogle Pixelに10インチタブレットが登場したので少し様子が変わるかもしれませんが、iPadほど長期間使えるということはまだ当分ないでしょう。

その中でも、NECのタブレットやXiaomiのタブレットが高評価!という噂を聞いて、調べてみましたが

画面サイズが10-11インチばっかり 

なのです。
さて、10インチタブレットで楽譜は快適に見れるのでしょうか?
さらにサクサク動いてほしいから、高性能を求めると値段もiPadに近づいてくる。
Androidなんてコスパを失ったらメリットないだろと思ってるわたしなので、だめだこりゃ。

2.画面サイズを検討する

Androidのタブレットが11インチばかりなので、本当にそれで快適に楽譜がみられるのか、iPadの展示を見に行って楽譜を写真に撮ってみました。

iPadも10.9インチとほぼ11インチの端末があります。
紙のサイズにすると、10.9~11インチはB5サイズより小さいくらい。

Jポップのメロディ譜の本なんかはこのくらいのサイズだったから、メロディ譜とかコード譜ならそんなに見づらくはないかもしれません。

iPad Pro12.9インチはA4サイズ同等くらい。
A4  = W210mm H297mm
iPad = W214.9 mm H280.6 mm
縁などを引いた画面サイズはもう少し小さくなりますが、ぷりんと楽譜などのA4サイズPDF楽譜なら90%サイズくらいで見られそうです。

ピアノスコアで主流の305mm×228mmサイズの楽譜の場合も75~80%くらいになるのかなとざっくり計算。75%以下の縮小になると、クラッシックなどはぐんと視認性が落ちるでしょう。

そうなるとやっぱり、ケチらずに大きいサイズを買った方がストレスなく使えそうという結論になりました。

3.Chrome bookや2in1タブレットPCは?

画面サイズが13インチクラス必要ということは決まったので、iPadと他の選択肢で13インチのものを探します。
わたしのパソコンが12.5インチのSurfaceプロなので、これをそのまま電子楽譜端末にできないか?も検証しました。

楽譜の表示サイズは全く問題ありません。
ただ、PDFにペンで書き込むとなるとちょっとやりづらさが。
何より、タブレットではないのでモバイル性の高いPCとはいえ充電の減りは早いし、充電する時はコードが必要なのです。

これではモバイル性に欠けすぎる。
やっぱりタブレットにしよう。

4.電子ノートQUADERNO A4は使えるか

使用用途が書き込めて持ち運べる楽譜として利用するだけなら、電子ノートでもいいのでは?と思い、富士通のQUADERNOも見てみました。
機能が絞ってある分薄くて軽い(約368g)よさそうです。

https://www.fmworld.net/digital-paper/top.html

A4サイズ2021年発売モデルで69,800円(税込)なので、iPadの半額で買えるしこれは良いかも知れません。
ノートとしてデータを入れるので、スキャンした楽譜を直接ファイルするイメージでまとめ、メモして使うようです。
パソコンやスマホとも連携するようなので、使い勝手はかなりよさそう。

でもこれ、グイドと同じく生産終了のリスクないかしら?だって、持ってる人見たことないもの(笑)

5.楽譜を見るために、なんのアプリ使う?

最後に検証すべきことは、どのアプリで楽譜を見て書き込むかです。

今1番シェアが高いのはPiascoreというアプリ。
他に、カノン楽譜や河合楽器が出している楽譜用のアプリがあります。

■Piascore

楽譜を画像、PDFデータで取り込み電子化、ユーザー制作の楽譜販売あり

■カノン楽譜

楽譜販売、購入楽譜を表示する専用アプリで書き込み、月額会員で楽譜サイズ変更、移調可
https://www.canon-score.com/

■KAWAI楽器PDFミュージシャン

楽譜取り込み、楽譜から音楽再生 2,080円(税込)

https://cm.kawai.jp/products/pdfm/

河合楽器のアプリは2,080円(税込)かかるものの大手の会社がやってる事なので良いかなと思ったんですが、大切なのは【シェア率が多く、サポートが切れにくいもの】であること。
2,000円のハードルのせいか、シェアが少なそうに感じました。

なのでもしかしたらソフトの更新が止まり(事業撤退)、端末を変えたらもう使えない時が来て、端末も壊れてしまって全てがパーになる可能性を考慮しなくてはいけません。

4で検討した富士通のQUADERNOも同じです。
PCがどんどん軽量化して、タブレッドがどんどんパソコン化していく中、電子ペーパーというジャンルがいつまで生き続けるのか…。

とはいえ、PDFミュージシャンもQUADERNOも基本はPDFデータを読み込んでいるだけなのでバックアップがあれば、書き込みデータのないまっさらな楽譜データだけは残るので、全く乗り換えできないというわけではありません。

だけど、せっかく書き込んだ内容消したくないですよね。
見落としがちな部分のメモならまだしも、アレンジを加えたメモは?それらを常にバックアップを兼ねて「未使用の楽譜」「書き込み済みの楽譜」と2つずつバックアップとっていくの?

面倒だ。。。

やっぱりシェア率がが高いPiascoreが安定だなとという結論に至り、サイトをよく見てみたら、これまでの検証や迷いを吹き飛ばす大切な情報が……

Apple製品のみに対応(2023年11月情報)

かはっ。。。!!!
それをもっと早く知るべきでした。
もっと言うとカノン楽譜のアプリも河合楽器のPDFミュージシャンも、基本はApple iOSがベースです。

Piascoreさざっと見た感じ2012年頃にはすでにリリースされていて、2022年では電子楽譜の最大手のアプリ。
利用者の多さから見ても更新停止リスクもかなり低いです。
そしてこのアプリがAppleだけにしか対応してないなら、最初からiPadしかなかったのです(笑)

ピアノをやるなら画面は大きい方がよくて、使いたいアプリがAppleストア限定なら、買うべき端末はただ1つ!!!

iPad Pro12.9インチ

先にも言った通り、楽譜の閲覧だけなので基本的には性能を持て余します。
しかし、iPadなら長くて7~8年くらいは使える可能性があるので、中途半端に高い整備品や2020年製の中古よりは現行の新品がいいかと思います。

そんなわけでわたしは、iPad Pro第5世代(2021年製)12.9インチの128GB WiFiモデルを購入しました。

6.iPad Pro実際のサイズと重さは?

コロナによる半導体不足とかなんとかで、iPadも手に入りにくくなってる昨今、予約しても待ち時間が発生するケースも多いようで、何とか希望のものを買えました。
iPad Pro12.9…荷物をとにかく軽くしたい私には少しばかりずっしりしますが、これまで持ち歩いてた楽譜ファイルより軽いし一回りコンパクトです。

そして、肝心の楽譜!
メロディ譜なら横向きにして見開き表示で十分見られます。
弾き語りのために歌詞のフォントを大きくできたらいいな。。。という欲は出ますが(これはOCRの章で紹介します)

ピアノ用の2段楽譜は、縦向きにして1枚ずつ。
ページめくりは左足で踏む別売りの譜めくりペダルを買うか、ジェスチャー(ウィンクまたは口角の動き)でできます。

わたしはウィンクができないので少し安いサードパーティ性の譜めくりペダルを買いましたが、なんやかんな手でめくっています。(両足動かすの難しい)
iPadの感度がいいので、両手が忙しくないタイミングに楽譜をカスタムして(これは別のnoteで紹介します)ササッと。

7.Apple Pencilをケチる

Piascoreで楽譜に文字を書くなら必須アイテムのApple Pencil。
高いんですこれが…

純正品ならではの書きやすさは当然としても、Piascoreは文字入力も対応してるし、○で囲ったりブレス位置マークしたり、そういう用途に使うペンならサードパーティー製で十分では?と思い、2000円くらいの偽りんごペンをAmazonで購入しました(笑)

他に、液晶カバーと、専用ケースも。(もうすでに猫にやられてガサガサ)
iPadの電子キーボードで十分なので、今回は持ち運びを考慮してキーボードはついていないケースにしました。

8.まとめ

ピアノ楽譜を電子楽譜にするなら、

  1. Piascore(シェア率が高く、安定した運用)

  2. iPad Pro12.9インチ(画面サイズはA4基準が快適)

  3. Appleペンシル(サードパーティー製で○)

がわたしの出した答えです。
2週間位迷ってすべてを買い揃えることができましたので、次回は快適に楽譜を電子化するためのHow toをまとめていきます。

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