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Now&Here

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君の喋る言葉の半分は意味がない。今夜、ここには誰もいない…。oh!Yeah‼︎ by 疒教授 (佐野元春 心に残る旅の痕跡)
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#言葉

カタチのない波動 (佐野元春& The Coyote Band 6th Album)

Now&Here #28     佐野元春&TheCoyoteBand 6th アルバム「今、何処」>>> 感じた事への言葉の羅列 夜明け前、玄関の引き戸を そっと開けると、 そこには見覚えのない素朴な道がつづき、 姿の見えない小鳥や虫の声、 そして水の流れる川のせせらぎが 聞こえてくる。 ほんのつかの間の清らかな 情景の中から鐘の音のようなピアノの 鍵盤のコードが、 不穏な入り組んだ世界へと誘う......。 その世界に引き込まれそうな その瞬間、目の前の靄を 拭い

荒地の何処かで逢いましょう。

Now&Here#05 (2007年6月記) ぼくは目まぐるしく過ぎてゆく自分の人生という 毎日の中で生きてゆく理由をかみ砕き、 そして現実を現実のまま背負ったり、 または誤解を重ねて痛い想いをしながらも歩き続ける。 かけがえのない輝く瞬間。 身動きのとれない真っ暗闇の絶望。 それらの間を行ったり来たりしながら, かろうじて運良く息をしている自分。 年を経るごとに自分の身の丈がわかってくる。 子供の頃は自分はまだ青虫だけれど、 いずれさなぎになり,そして美しく羽ばたく蝶

ハルナツアキフユ

Now&Here#11 (2013年6月記) ぶ厚い雨雲の遙か上で、 太陽は夏の日差しの支度をして、 月はこの世界の闇を あぶり出して包み込もうとしている。 誰かの命のありかを語るには おこがましく、 授かった命をもてあまし、 かけがえのないこの瞬間は、 ただ過ぎ去って行く。 かつて佐野元春はアルバム 「COYOTE」の頂で、 "Show Real"と唄った。 その後、ぼくらは 2011. 3.11. を、 経験した。 震災直後 この国全体が うろたえていた時、 奇

ある晴れた新年のひとコマ

Now&Here#12  (2015年1月のある日) 佐野元春&The Coyote Band   2014Autumn Tour at 渋谷公会堂 柴犬のみどりは今朝はことのほかご機嫌で しっぽをふりふり、 誰もいない公園の大地を 軽快に踏みしめて時々鼻歌を歌ってる。 冬の空では太陽が青く澄んだ空を低い軌道で たおやかな旋律を奏で、その片隅では白骨の様な 月のかけらが浮かんでる。 朝起きて、ご飯を食べて、必死に働いて、 浅い眠りにまどろむ。 奇跡のように繰り返してこ

In Motion 2017ー変容

NOW & HERE #15 (2017年4月記) 桜がほころび穏やかな日差しが 今年も生真面目に降り注いだ日の夜、 仕事を片付けて渋谷に向かいました。 今だに僕にとっては迷路のような 都心の地下通路をさまよいながら 地上に出ると、そこはエリクトリック パレードに魅せられた人たちが 幾重もの流れにまかせて確かな 足取りでヒトの足にもつれる こともなく漂っている。 流れの溜まり場、 スクランブル交差点で立ち止まると 空に瞬くはずの星屑がまるで精巧に ぶち壊されたガラス細工