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【院試解答】東大院 情報理工 数学 2022年度 第3問【長方形の面積の確率】

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東京大学大学院 情報理工学系研究科の入試過去問の解答例です.2022年度の数学(一般教育科目)第3問について解答・解説します.問題は研究科のWebサイトから見ることができます.

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この解答例は大学院・研究科に認められたものではありません.正確性についての保証は致しかねます.


(1)

解答

点$${\mathrm{A}}$$の$${x,y}$$座標を表す確率変数をそれぞれ$${X,Y}$$とすると

$$
S=XY
$$

である.$${X,Y}$$は独立であるから,$${S}$$の期待値$${E[S]}$$は

$$
\begin{aligned}
E[S]
&=E[XY]\\
&=E[X]E[Y]
\end{aligned}
$$

となる.ここで,$${X,Y}$$はいずれも一様分布に従うから

$$
E[X]=E[Y]=\frac{1}{2}
$$

である.よって,求める期待値は

$$
E[S]=\frac{1}{2}\times\frac{1}{2}
$$

$$
\therefore E[S]=\frac{1}{4}\tag{答}
$$

である.

解説

独立な確率変数の積の期待値は期待値の積であるということを用います.
2次元平面内で一様に分布するということは,$${X,Y}$$が独立であると解釈するしかないでしょう.

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