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インクルーシブリーダーの要件

ボルドリッジでは、組織に包括性(inclusion)の文化を育むのがリーダー(インクルーシブリーダー)の役割であることを紹介しました。

そこで基本的要件として列挙した5つの要件についても、改めて確認しておきます。

組織のリーダーが、組織に公平性、包括性の文化を育むためには、一般によいリーダーに求められる要素である、オープンなコミュニケーション権限移譲と協働正直謙虚さ共感と思いやりをベースとします。

1.オープンなコミュニケーション(Open Communication)
良いリーダーは情報を共有します。彼らはコミュニケーションを取るときに自身の個人的な価値観を示します。
彼らはコミュニケーションの際、相手に合わせた言葉や例を選びます。(たとえば、製造会社のリーダーは、組立ラインの作業者と話す際に、役員室の例ではなく、組み立てラインの例を使用する必要があります。)

2.権限移譲と協働(Empowerment and Collaboration)
良いリーダーは方向を設定し、励まし、導きます。彼らは、業務がどのように達成されるべきか(方法)を指示しません。働き手のメンバーと協力して、個人および組織の目標を達成します。

3.正直さ(Honesty)
良いリーダーは、すべてのコミュニケーションにおいて嘘がありません。彼らは自分の個人的な行動に対して責任を負い、自分の過ちを認めます。彼らは、信頼を築き、働き手、顧客、地域社会、その他の主要な利害関係者から信頼を得ています。

4.謙虚さ(Humility)
良いリーダーは自分のエゴを脇に置き、他の人が成功するのを助けることを重視します。彼らは同僚の業績を認め、理解し、自分の成功が同僚の業績に基づいていることを知っています。良いリーダーは、改善できる点がみつかれば、フィードバックを求め、それを活用します。彼らは自分の弱さと盲点を克服するために他の人からの意見を求めます。

5.共感と思いやり(Empathy and Caring)
良いリーダーは、すべての働き手の幸福を気にかけています。良い指導者は同僚の人生に真の関心を示し、支援を提供します。彼らは深い公平感を持っています。

こうした背景の上に、公平性と包括性の文化が育まれます。

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ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークの要約版、「ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダー【日本語版】」は、米国政府のウェブサイトから無償でダウンロードできます。
下方の Non-English Versions / Japanese を参照ください。英語版とページ、形式を合わせてあり、対訳版としてもご欄いただけます。





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