過去10年間に導入されたテーマ
ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワーク(以下、ボルドリッジ)は、米国発の「証明された」経営フレームワークです。ボルドリッジはまた、米国マルコム・ボルドリッジ国家品質賞(MB賞)の「審査基準」であり、それをもとに自己診断(セルフアセスメント)・審査を行い、組織の改善点を見つけ、改善します。
ボルドリッジは2年ごとに改訂されており、1月に2023-2024年版が発刊されました。
主要な概念と重要な問題
以下は、2023年から2024年の審査基準に織り込まれた今日の組織が直面している主要な概念と重要な問題の一部です。
俊敏性、回復力、変革(Transformation)
働き手の維持
イノベーション
多様性、公平性、包括性、アクセシビリティ
サプライチェーンの回復力
社会貢献、持続可能性、循環経済
デジタル経済と第4次産業革命
サイバーセキュリティ
注記:「働き手(Workforce)」は従業員を拡張したボルドリッジの用語です。
過去10年間に導入されたテーマ
2023年から2024年までの基準改訂に先立つ、過去10年間のボルドリッジ審査基準改訂の主要なテーマについても見ておきましょう。
2021–2022
変更は、次の点についての組織の認識の向上または強化に焦点を当てました。
・組織の回復力(Resilience)の必要性
・DEIのベネフィット
・組織のオペレーションとマネジメントのほぼすべての側面の継続的なデジタル化
その他、組織の競争力と成功におけるイノベーションの役割を明確にし、また、社会的責任の範囲が拡大されました。
2019–2020
変更は、ビジネスエコシステム、組織文化、サプライネットワーク、サイバーセキュリティに対する組織の意識を高めることに焦点を当てました。
注記:「サプライネットワーク」はサプライチェーンを拡張した概念です。
2017–2018
変更は、サイバーセキュリティとエンタープライズリスク管理(ERM)の強化に焦点を当てました。
2015–2016
(1)チェンジマネジメント、(2)ビッグデータ、(3)気候変動の3つの主要テーマが進化しました。
2013-2014
(1)競争力のある業務システムの設計と実装、(2)イノベーションの育成と管理、(3)ソーシャルメディアによって提示される進化する機会と課題の克服という3つの主要な考慮事項に焦点を当てました。
それぞれ時代の社会環境、経営環境を背景に、焦点を当てるテーマが選ばれてきました。
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ボリドリッジ・エクセレンス・フレームワークの要約版、「ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダー【日本語版】」は、米国NISTのウェブサイトからダウンロードできます。ページ下方の Non-English Versions / Japanese を参照ください。
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