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包括性を支えるのはリーダーの役割

東京パラリンピックから、ボルドリッジの重視する多様性・公正性・包括性を振り返りました。

ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークは、リーダーシップのカテゴリーにおいて、組織のリーダーが、現在および将来の成功のための環境をどのように創造しているかを尋ねる中で、組織に顧客と働き手のエンゲージメント、公平性、および包括性を育む文化を醸成して強化することが、リーダーの役割であるとしています。

公平性(equity)
すべての顧客と働き手が公平に(fairly)扱われ、すべての働き手が潜在能力を最大限に発揮できるようにします。

包括性(inclusion)
すべての働き手の組織への参加を後押しし、帰属意識を高めることを意味します。

組織において多様性を推進するときに、その背景、組織の働き手の環境・組織文化に公平性、包括性がなければ混沌を招くだけです。

組織のリーダーが、組織に公平性、包括性の文化を育むためには、一般によいリーダーに求められる要素である、オープンコミュニケーションエンパワーメントとコラボレーション正直謙虚さ共感と思いやりに加えて、次の4つが重要です。

1.個人の偏見に対する意識
個人や組織の偏見が視野を狭め、客観的な意思決定を妨げることを理解し、自身や組織にある盲点、意識していない偏見に意識を向けます。

2.多様な視点を大切にする
自分とは異なる視点を大切にし、さまざまなアイデアを出してくれることを望み、判断することなく耳を傾け、一つひとつを評価し、検証し、それによってすべての人々と組織の可能性を最大限に引き出します。

3.一人ひとりの独自性を大切にする
一人ひとりが持つ独自の能力が、組織の力になることを認識しています。彼らが、独自の才能を発揮するためには心理的安全が必要であることを認識し、また、彼ら一人ひとりの能力向上に力を注ぎます。

4.文化の違いに注意を払う
働き手、顧客、および、その他の利害関係者のグループ間の文化の違いを理解しています。違いを認め合い、グ従業員、顧客、その他の関係者グループ間の文化の違いを理解し。それぞれの違いを認め、積極的に使用します。

これらは模範的リーダーの性質ですが、これらを目指して努力することが大切です。

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ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークは有償ですが、筆者らが翻訳した要約版、「ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダー【日本語版】」は、米国政府のウェブサイトから無償でダウンロードできます。
下方の Non-English Versions / Japanese を参照ください。英語版とページ、形式を合わせてあり、対訳版としてもご欄いただけます。


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