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価値をバランスする

 組織が提供する「価値」は、顧客価値がまず挙げられますが、顧客に加えて、働き手、株主、サプライヤー、パートナー、協力者(collaborators)などが主要な利害関係者であり、それらに対しても価値を提供することが求められています。社会全体(public)や地域社会(community)もその対象に含まれます。
 顧客価値は「顧客から見た価値」であるように、その他の利害関係者に提供する価値も、それぞれの利害関係者から見た価値であって、組織の側でこれと決めるわけにはいかず、また、それぞれに異なりまた変化します。したがって、組織は、主要な利害関係者それぞれに提供する価値のバランスをとることが求められます。

価値と結果の提供
 組織は、主要な利害関係者に価値を提供し、バランスを取るのに役立つ結果を選択し分析する必要があります。したがって、結果には、財務結果だけでなく、製品およびプロセスの結果、顧客と働き手の満足度とエンゲージメントの結果、リーダーシップ、戦略、社会的成果も含める必要があります。
(ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダー【日本語版】より引用)

 主要な利害関係者に価値を提供し、そのバランスを取ることにより、組織はロイヤルティを構築し、経済の成長に貢献し、社会に貢献します。

 価値をバランスさせるために生ずる、時に対立したり変化したりする目的に合うように、組織戦略には主要な利害関係者の要求を明確な形で含めることが求められます。これによって、計画と実行が、利害関係者ごとに異なる様々なニーズを満たし、利害関係者にとって好ましくない影響を避けることができます。

 戦略策定の段階から、利害関係者それぞれに組織が提供する価値を認識し、主要な利害関係者の要求・期待に応えるために価値をバランスさせることを計画することが重要です。

 ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークの要約版、「ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダー【日本語版】」は、米国政府のウェブサイトからダウンロードできます。
 下方の Non-English Versions / Japanese を参照ください。英語版とページ、形式を合わせてあり、対訳版としてもご欄いただけます。



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