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社会への貢献が従業員と顧客のエンゲージメントのドライバーになる

社会貢献。ボルドリッジでは、Social Contributions ではなく Societal Contributions という言葉を使っています。

2021-2022年版のボルドリッジ・フレームワークの改訂では、この重要性がより高くなってきたとしています。

この概念は、1988 年のボルドリッジ・プログラム開始以来(当初は、「公的責任(Public Responsibility)」として)ボルドリッジ・フレームワークに存在しています。そして、それ以降、あらゆるタイプの成功した組織に対する社会貢献の役割が変化するとともに、進化して今に至っています。

ボルドリッジ・フレームワークは社会の変化を反映して毎年(2009年以降は2年ごとに)見直されていますが、実際、社会貢献に関する概念は、
  1998年~ 公的責任(Public Responsibility)
  2003年~ 社会的責任(Social Responsibility)
  2009年~ 社会への責任(Societal Responsibility)
  2019年~ 社会貢献(Societal Contributions)
と変化してきています。

成功した組織、高い成果をあげている組織であればあるほど、その役割が広がってきました。

注記:
並んで登場することもあるので、この記事ではSocialとSocietalで訳語を変えてみましたが、日本語に直しても意味の違いは明白ではありません。
Socialの「社会」は組織を取り巻く(近接する)社会、Societalの「社会」は社会全体というような、広がりで理解することが一つの考え方です。そういう意味で、責任や貢献の範囲が増しています。

高い成果をあげている組織は、社会に貢献することを、やらなければならないこと以上のものと見なしています。すなわち、社会に貢献することを責任とすることにとどまらずそれ超えて行くことは、顧客と働き手のエンゲージメントの推進力であり、市場の差別化要因となり得ます。
従業員、顧客、地域社会は、組織の社会的な目的および組織が社会にどのよ
うに貢献するかにますます関心を示しています。

環境問題やSDGsへの取り組みで企業が評価、選択されるようになりました。最近の例では、BLMへの対応で、米大手IT企業への評価が分かれました。NIKEはBLMに賛同するメッセージは評価されましたが、一方で、役員や管理職に占める黒人の割合が低い実態は批判の的となりました。

★★

ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークの要約版、ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダーは日本語で読めます。
 「ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダー【日本語版】」は、米国NISTのウェブサイトからダウンロードできます。下方の Non-English Versions / Japanese を参照ください。英語版とページ、形式を合わせてあり、対訳版としてもご欄いただけます。





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