情報をどのように活用するかが鍵になる
ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークの要約版、ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダーのプロセスのカテゴリーの質問を見て行きます。
プロセスのカテゴリー4つめ「カテゴリー4」は「測定、分析、ナレッジマネジメント」。ちょっと長いタイトルです。
ボルドリッジにおいては、改善やイノベーションを推進し、組織の競争力を高めるために、パフォーマンスを効果的に測定し、分析し、改善すること、および、組織の知を管理することが、とても重要なポイントです。
このようなデータや情報を利用するときには、そのクオリティと有用性が要となります。
それをどのように実現しているかを確認するのが、このカテゴリー4の役割です。
このため、カテゴリー4は審査基準における“頭脳中枢”と呼ばれています。
また、組織がどのような情報を持ち、どのように効果的に活用し、それらを管理しているかということ自体が、競争優位性や生産性向上の源泉にもなります。このカテゴリーはそのような戦略的な意味も含んでいます。
測定、分析、ナレッジマネジメントでは、次の2つについて尋ねます。
組織のパフォーマンスの測定、分析、および改善: 組織のパフォーマンスをどのように測定し、分析し、改善に結びつけているか?
情報と知識の管理: 組織の持つ情報及び知識資産をどのように管理しているか?
またこのカテゴリーは、ボルドリッジに「核となる価値観と概念」ができた最初から変わらずに入っている唯一の価値観である「事実に基づくマネジメント」のベースとなっているという点でも重要な役割を担っています。
「事実に基づくマネジメント」は、組織内および競合環境の両方で、組織のパフォーマンスを測定し分析することを求めます。何を測定するかはビジネスの要件や戦略から導き出されるものです。パフォーマンスの向上と変革の管理において考慮すべき事項は、パフォーマンスの評価尺度・指標の選択と使用です。
このため、ボルドリッジでは、このカテゴリーの中で「組織のパフォーマンスをどのように測定し、分析し、改善に結びつけているか?」と、その仕組み自体を尋ね、評価の対象としています。
ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークの構造を示す図において、他のカテゴリーから離れて、下方に横長のバーで示されているのには、そういう意味があります。
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筆者らGQFが翻訳した「ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダー【日本語版】」は、米国NISTのウェブサイトからダウンロードできます。
下方の Non-English Versions / Japanese を参照ください。英語版とページ、形式を合わせてあり、対訳版としてもご欄いただけます。
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