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地域社会と共生する

 ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークの要約版、ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダーは、あなたの組織の業績を向上させるための最も重要な質問集です。
 リーダーシップに関する質問の後半を見ています。

 社会貢献の質問、2つ目は地域社会の支援です。

地域社会の支援
(6)主要な地域社会をどのように積極的にサポートし強化していますか?

 「地域社会」は原文では community(コミュニティ)です。

 この質問に答えるには、まず、組織が積極的に関与する主要なコミュニティ、地域社会は何か、その範囲を特定します。またどのように主要な地域社会を特定し、組織が関与する領域を決定したかを確認します。

 これは一つには、組織の活動が直接的に何らかの影響を与える範囲を考えるとよいでしょう。例えばそれは、環境の改善(環境や天然資源の保護に向けた協働。身近な例としては、産業廃棄物、ゴミ収集、地域清掃活動など)、地域社会向けのサービス、教育、健康、緊急事態(自然災害など)への備え、等で協働する範囲を考えることで見出せます。
 また別の一つには、組織のコアコンピタンスを活用する領域を含めて範囲を特定する場合があります。組織のコアコンピタンスに関連して組織が地域社会に関与する例は、組織の得意分野あるいは事業活動で得た知識や技術を生かして
・教育を改善するために学校や教育委員会に協力する
・公衆衛生問題に取り組むための教育やボランティアサービスを提供することにより、地域社会の福祉に協力する
などがあります。
 具体的には例えば、近隣の小中学校での出張授業、自社の工場や施設などの見学や就業体験、清掃ボランティアなどです。

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 日本企業の社会貢献活動を「社会貢献支出額」で見ると、トヨタ自動車、JT、サントリーホールディングス、キリンホールディングスなどの名前が上位に登場します(東洋経済新報社「(各年の)CSR企業総覧」を参考)。トヨタ自動車は、博物館や記念館など産業や技術の歴史を学べる場を提供しています。サントリーは例えば工場の周りの水資源を守るための活動を行っています。
 大企業や大都市ばかりでなく、例えば、産業廃棄物処理の石坂産業株式会社(埼玉県入間郡)は従業員180名余の企業ですが、工場の周りの森に不法投棄されたゴミを拾い、荒れた木々を手入れして、森林の復元の活動を続けており、現在では、年間4万人を超える人たちが里山の自然に触れるために訪れる場所となっています。
 いずれも組織の持つコアコンピタンスを活かした地域社会の支援の取り組みです。

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 ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダー(Baldrige Excellence Builder)は日本語で読むことができます。「ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダー【日本語版】」は、米国NISTのウェブサイトから無償でダウンロードできます。
 下方の Non-English Versions / Japanese を参照ください。英語版とページ、形式を合わせてあり、対訳版としてもご欄いただけます。





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