法令遵守、倫理、およびリスク
ボルドリッジで、企業の社会的責任と企業倫理がどのように扱われているかを確認しておきます。
ボルドリッジでは、経営を6つの側面(カテゴリー)に分けて見ていきますが、企業の社会的責任と企業倫理は、いずれもカテゴリー1.リーダーシップの重要なテーマです。
1.1経営幹部で、リーダーに法的行動および倫理的行動の模範となることを求めています。
1.2ガバナンスと社会貢献で、想定される法律や規制上、および、社会の懸念事項に対処すること、また、業務活動において倫理的行動を促し、確実にすることを求めています。
(いずれもボルドリッジ・エクセレンス・ビルダー、7ページ)
審査基準の解説では、法令遵守や倫理は、リスクとともに説明されています。リスク管理は内部統制においても重要な要素です。
核となる価値観と概念では、倫理と透明性が一緒に語られます。
組織の倫理原則は、組織文化と価値観の基盤です。それは正しいか間違っているかを見分けます。明確に表現された倫理原則は、組織の価値観とともに、人々が効果的な意思決定をすることに力を与え、組織の規範と禁止事項を決定するための境界条件として機能します。
透明性は、常に率直でオープンなコミュニケーション、説明責任、およびリーダーシップと経営陣による明確で正確な情報の共有を特徴とします。
透明性は、働き手エンゲージメントの重要な要因であり、なぜこのような行動がとられ、それが貢献になるかを、人々が理解できるようにします。透明性と説明責任は、顧客やその他の利害関係者とのやり取りにおいても重要であり、組織への関与、エンゲージメント、自信を与えます。
倫理的行動と透明性は、組織とそのリーダーに対する信頼を築き上げ、すべての主要な利害関係者によって重要視される組織の公正さ(fairness)と誠実さ(integrity)に対する確信を生み出します。
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筆者らGQFが翻訳した「ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダー【日本語版】」は、米国NISTのウェブサイトからダウンロードできます。ページ下方の Non-English Versions / Japanese を参照ください。英語版とページ、形式を合わせてあり、対訳版としてもご欄いただけます。
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