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「顧客の声」プロセスを磨く

 顧客は、組織のパフォーマンスおよび製品とサービスの品質の究極の判断者です。したがって、組織は、顧客に価値をもたらす、すべての製品およびサービスの機能と特性、あらゆる形態の顧客接点やサポート、および、組織としての全ての価値観とふるまいを考慮に入れる必要があります。
(ボルドリッジ「核となる価値観と概念」顧客に焦点を当てた卓越性より)

 「顧客の声(Voice of the Customer)」は、顧客に関する情報を取得するためのプロセスです。
 顧客の声プロセスは、声になっているもの、声になっていないもの、あるいは予想される、顧客の要求、期待、要望を把握するための方法です。その方法は、待つのでなく積極的に、一時的にではなく絶え間なく、ありふれた方法でなく革新的であることを目指しています。
 顧客の声と市場のデータと情報を使用して、より顧客に焦点を当てた文化を形成し、運用上の意思決定をサポートします。

 どの組織も同じ情報をもとにしていては、独自のものは生み出せません。独自性のある情報の取得が必要です。
 例としては、
・調査データ
・フォーカスグループの調査結果
・ソーシャルメディアのデータ及びコメント
・保証期間中の故障データ
・マーケティング
・販売情報
・苦情データ
などがあります。

 苦情データについて言えば、苦情は減らすのではなく活用するものと考え、苦情をより積極的により多く挙げてもらえるようにする工夫が必要です。不満を持った顧客は、多くは何も言わずに離れていきます。その不満を声にして(苦情として)挙げてもらえるように、顧客との関係づくりを大切にします。

顧客の声(Voice of the Customer)
顧客に関する情報を取得するためのプロセス。
ボルドリッジ主要用語集より。)

 顧客の声を聴くことは、顧客の購買の決定や顧客エンゲージメントに影響する、様々な種類の顧客データを収集し、統合することです。最終的な目標は、顧客エンゲージメントを達成することです。

顧客エンゲージメント(Customer Engagement)
ブランドや製品・サービスへの顧客の投資や献身(commitment)。
ボルドリッジ主要用語集より。)

★★

 ボルドリッジ(ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワーク)は、米国発の「証明された」経営フレームワークです。
 筆者らが翻訳した、ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークの要約版、「ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダー【日本語版】」は、米国NISTのウェブサイトからダウンロードできます。ページ下方の Non-English Versions / Japanese を参照ください。


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