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何に外部のリソースを活用するかをどのように決めていますか

 ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークあるいはその要約版、ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダーの質問から、戦略について見ていきます。

 ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダーでは、「2.1戦略の策定」(p8)で、戦略を策定する方法について、尋ねます。

 あなたの組織について実際に回答を確認していきましょう。

2.1戦略の策定:戦略をどのように策定しますか?
(4)働き手がどの主要なプロセスを達成し、外部サプライヤー、パートナー、および協力者がどの主要なプロセスを達成するかをどのように決定しますか?

 業務システムは、製品・サービスを企画開発し、生産し、顧客に提供し、市場での成功に至るまでのプロセスの組み合わせです。それらは、組織内部の業務プロセスだけでは完結せず、外部の資源の活用が必要な場合が多くあります。
 外部資源には、パートナー、サプライヤー、協力者など上流・下流を担当する組織はもちろん、時には、競合他社や顧客も取り込む必要がある場合があります。ビジネスエコシステムの一部であるその他の要素や組織が含まれる場合もあります。
 どのような組み合わせとするかは、組織の戦略目標、現在のコアコンピタンスを確認し、足りないものは将来に向けて獲得を検討するとともに、現在利用可能なサプライヤーやパートナー、協力者のコアコンピタンスの活用を検討します。

 こうしたことから、戦略の策定には、主要なサプライヤー、協力者、パートナー、時には顧客をも、巻き込むことが必要となってきます。

 効率的で効果的な業務システムに求められるものは
• 効果的な設計
• 予防に対する意識付け
• 顧客、サプライヤー、パートナー、および協力者との連携
• すべての主要な利害関係者のための価値創造、業務運用のパフォーマンスの向上、サイクルタイムの短縮、および、評価、継続的改善、イノベーション、および組織学習に焦点を当てること
• 業務の達成方法における根本的な変更の必要性を評価するための定期的なレビュー

 業務システムは、組織が俊敏さを持ち、かつ、知的財産を保護できるように設計することも必要です。
 俊敏性とは、変化する要求事項に迅速、柔軟、かつ効果的に適応する能力です。戦略と市場の性質によっては、俊敏性とは、ある製品から別の製品に迅速に変更する能力、変化する需要や市場の状況に迅速に対応する能力、あるいは、広範なカスタマイズされたサービスを生み出す能力を意味します。

 俊敏性を確保するために、必要に応じて、外部リソースを活用します。その際には、知的財産の保護も考慮します。

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 ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダー(Baldrige Excellence Builder)は日本語で読むことができます。「ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダー【日本語版】」は、筆者らが翻訳し、米国NISTのウェブサイトに掲載いただきました。無償でダウンロードできます。下方の Non-English Versions / Japanese を参照ください。


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