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主要用語集の活用

 ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークは、高いパフォーマンスを実現するための「証明された」リーダーシップと経営の実践的な方法(プラクティス)を示したものです。
 ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークには、主要用語集が用意されており、共通の理解で読み進められうようになっています。

 「パフォーマンスエクセレンス」のようにボルドリッジ特有(と思われる)用語もありますが、一般に使われる言葉も、ボルドリッジの評点システムで使われる用語として特に特定の意味で使われるものが、ここで定義されています。

 翻訳に当たっては、日本語の訳語がたくさんある、あるいは、定まっていないような用語については、ボルドリッジ主要用語集にあるものは、そのままカタカナで使うことにしました。

 パフォーマンス、エンゲージメントなどです。

 パフォーマンスについては、先の記事で一度取り上げましたが、もう少し深掘りした説明も含めて、再掲しておきます。

パフォーマンス
業績の予測、標準、過去の結果、到達目標、および他の組織の結果に対して、組織がそれ自身の結果を評価し比較することを可能にする、プロセス、製品、および顧客から得られる出力(output)とその成果(outcome)。パフォーマンスは、非財務的および財務的用語で表現することができます。
この審査基準では、(1)製品、(2)顧客に焦点を当てた、(3)業務運用、および(4)財務と市場の4つのタイプのパフォーマンスを取り上げています。
(1)製品のパフォーマンスとは、顧客にとって重要な製品とサービスの特性に関する評価尺度と指標で示されるパフォーマンスです。例としては、製品の信頼性、納期の遵守、顧客が経験した不良率、サービス応答時間などがあります。
(2)顧客に焦点を当てたパフォーマンスとは、顧客の認識、反応、および行動に関する評価尺度と指標で示されるパフォーマンスです。例としては、顧客維持率、苦情、その他の顧客調査の結果が挙げられます。
(3)業務運用のパフォーマンスとは、有効性、効率性、および責任に関する評価尺度と指標で示される、働き手、リーダーシップ、および組織のパフォーマンスです。例としては、サイクルタイム、生産性、廃棄物の削減、働き手の離職率、クロストレーニング率、法規制遵守、財政的説明責任、戦略の達成、および地域社会への貢献が挙げられます。業務運用のパフォーマンスは、業務単位レベル、、主要な業務プロセスレベル、および組織レベルなどで測定されます。
(4)財務および市場のパフォーマンスは、資産の活用、資産の増加、および市場シェアを含む、コスト、収益、および市場における地位に関する評価尺度で示されるパフォーマンスです。例としては、投資収益率、従業員一人あたりの付加価値、負債資本比率、総資産利益率、営業利益率、予算に対する実績、積み立て準備金の金額、現金回収のサイクルタイム、その他の収益性と流動性に関する評価尺度、市場の獲得が挙げられます。
2021-2022年版ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワーク, BPEP より引用。翻訳&アレンジ筆者)

 用語集に例までは示さないことが多いのですが、「パフォーマンス」については、具体例まで挙げられており、これだけで理解が深まります。

★★

 ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークは有償ですが、筆者らが翻訳した要約版、「ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダー【日本語版】」は、米国政府のウェブサイトから無償でダウンロードできます。
 下方の Non-English Versions / Japanese を参照ください。英語版とページ、形式を合わせてあり、対訳版としてもご欄いただけます。





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